気付けばボクも、年齢的にも見た目的にも(悲)いいオッサンです。10代20代のライダーが知らないような「ちょっと昔のバイクライフ話」も、けっこうあることに気付かされる今日このごろ。
バイクのメカニズムにしても、キャブレターからFIという大きな変化を遂げいますし、それにともなって燃料計が装備され、ギヤポジションが表示されるモデルも一般的になってきました。バイク用ETCやナビ(もしくはスマホ)の登場も、ツーリングスタイルを激変させていますよね。ツーリング風景を動画で撮影してネットにアップする…なんてのも、今から20年前には想像もできないことでした。
今からたった10~20年ほど前まで、ルートを判断するツールは地図だけでしたよね。現在地がわからなくなってしまったら、周囲の情報と地図を見比べてウーンと悩むしかありません。「とりあえず大きな通りまで出てみよう」とか「地元の人に聞いてみよう」とか、とにかくGPS的な手段なんて概念ごと存在しなかったのが普通。学生時代のボクの愛車は、どうもキャブの調子がよくなかったようで、雨の日に峠道を走っていると不調になりました。当時のバイクには燃料計なんてついていないのが当たり前でしたし、ガソリン残量はトリップメーターから想像するしかありませんでしたよね。ガス欠になると最初はアセるんですが、慣れてくると走りながらリザーブに切り替えたり…。自分の中ではつい最近という印象がある「ストリート系ブーム」も、考えてみればもう10数年も前のことなんです。20代のライダーはほとんど知らないようなので「すごい盛り上がりだったよ。一般誌でバイク特集が組まれることもめずらしくなかったんだから。原宿で石を投げればスカチューンのTWに当たるってくらい、とにかく街中にはストリート系だらけだったよ」などと、昔話を語る機会もしばしばです。
ボクもこの業界に入ったばかりのころは、先輩ライダーに「峠ブーム」がいかにスゴかったかを聞いて「へぇ~」なんて思ってましたが、どうやら今度はボクが語る番のようですね。別に「昔はよかった」なんてオッサン臭い話をするつもりはさらさらないのですが、時代を問わずバイクはライダーを魅了してるんだぜってことを、若いライダーに教えてあげられればなぁ~なんて思うのです。