20年ほど前、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『ラスト・アクション・ヒーロー』という映画が公開された。登場する人物が現実と映画のなかを行き来するアクション映画で、ところどころ映画好きをニヤリとさせる演出が仕込まれていて、個人的にはかなりハマった作品である。その娯楽性の高い作品自体に加え、挿入歌がボクの趣味とドンピシャだったのも、かなりハマった一因である。エアロスミス、デフ・レパード、メガデス、クイーンズライチ、テスラといったハードロック&ヘビーメタル界の有名どころが名を連ね、サウンドトラックはボクのお気に入りアルバムとして、一時期は一日に一回以上聞いていたくらいである。なんでまた突然こんな話題かといえば、その映画のタイトル曲的に使われていた『BIG GUN』をプレイしていたAC/DCに関するショッキングなニュースが飛び込んできたからである。
AC/DCは、73年に結成されたオーストラリアのバンドで、ローリングストーンズやディープパープルなんかの大御所に比べれば、まだ若いバンドという印象であった。ところがである、つい先日オリジナル・メンバーのマルコム・ヤングがバンドへの復帰がないことを発表し、その理由が認知症をわずらっているからとの記事があったのだ。ロックスターが認知症ということも大きなショックだったんだけど、それ以上に彼の61歳という年齢がショックであった。
ボクの祖父母(母方)はともに認知症になり、母も60代の終わりから認知症をわずらっている。そんな流れをみれば、ボクが認知症になるのは間違いないだろう。ただ、たとえ発症したとしても70歳くらいだろうと思っていたのだが、61歳で認知症という事例を突きつけられると、その予想を修正する必要がある。もし、同じように60代前半で発症すれば、あと20年も残っていないのだ。これまでもそれなりに一日一日を大切にしうよとは思ってきたけれど、今まで以上にそのことを意識しなければと強く思った今回のニュースだったのだ。