本誌ではたぶん取り上げない(と思う) ガスガスに乗ってきました。-その1-

GASGAS(以下:ガスガス)はトライアルマシンやエンデューロレーサーを作っているスペインのバイクメーカー。この度、このガスガスのラインナップンの一部をMVアグスタジャパン(http://gasgasenduro.net/)が取り扱うことになったので、その発表試乗会が、千葉県の印西凸凹ランドで行なわれたのだ。わざわざ“ラインナップの一部”、と書いたのはトライアルバイクは別の業者が国内導入しているためで、MVアグスタジャパンでは、エンデューロレーサー及びデュアルスポーツモデル(いわゆるナンバー付のトレールバイクのこと)を日本国内で輸入販売する。

 

ガスガスのEC CAMI250。エンデューロレーサーのようだが、トレールモデルなのだ。中低速重視でキビキビ走る!

まぁ、エンデューロレーサーモデルはさておき(コイツらも楽しかったぞっ!)、タンデムスタイルのコーナーとして気になるのはナンバー付のトレールバイクの方だ。しかも今回の輸入販売開始では一挙2台のトレールマシンが上陸するという。2台あるので、このコーナーで少しずつ紹介していこう。1台目はEC CAMI250(以下:カミ250)。初見では、そのあまりの戦闘的なスタイリングに、「こいつもエンデューロレーサーなのか?」 と思ってしまったほどだ。シートは920㎜とかなり高いし、フロントフォークも倒立タイプで、リヤサスには別体リザーバータンクが付いている。何より軽そうな車体は実際、乾燥重量117kgとスタイリングとスペックだけで判断するなら、ヤマハのWR250Rより、かなりエンデューロレーサーっぽいイメージである。

 

でも、このカミ250。よくよく見るとタンデムステップが付いている…。正直、僕自身、ガスガスにはこれまで縁がなく、このモデルの存在すら知らなかっただけに、「え? これ本当にトレールマシンなの? 」と思ってしまったのだ。またがってみるとやはりWRよりも25㎜も高い920㎜のシートはかなり高い。しかも、トレールマシンとしてサスペンションのセッティングも硬めだからよけい高く感じるところだ。「不整地の走破性を重視するオフ車で足つきを気にするようなビギナー諸君は別のモデルに乗ったらいんじゃないかな?」…という挑戦的な割り切りを感じる。…だからタンスタ本誌に載せられないのだよっ! ただまぁ、僕はこのてのオフロードモデルは足が着かなくて当たり前だと思ってるから気にならない。両足のツマ先がちょんと着けば、あとはバランスで補えばいいだけなのだ。実はこの車両、身長151㎝のやす子も試乗したのだが、2段の脚立を発着所に見立てて楽しそうに走り回っていた(笑)。まぁ、参考にはならないと思うが、人間なせばなるというワケである。

さて走り出す。これが超元気! 試乗はモトクロスコースとエンデューロコースのあいのこのようなコースだったけど、走り出せば、低速域で同じ250ccエンジンを積む国産トレールにはないパンチ力があってスゴくいい。コーナーではアクセルコントロールでリヤが「ズバッ」と簡単に流れる。僕はWRのオーナーだけど、モトクロスコースにフィールドを限ればWRよりも元気な気がする。まぁ、トレール車としてのちゃんとした評価は公道や高速道路を走ってみないとなんともいえないけど、コース内を走っただけの印象を語ればそんな感じだ。
…と、あんまり書いてしまうと本チャンのインプレ記事で書くことがなくなってしまうからね。詳しい試乗記は、王道からマイナーマシンまで、400cc以下のマシンなら全般に扱う、来年2月6日発売のUnder400の50号を楽しみにしていただこうっ!

やたぐわぁ

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やたぐわぁ

本名/谷田貝 洋暁。「なるようになるさ」と万事、右から左へと受け流し、悠々自適、お気楽な人生を願うも、世の中はそう甘くない。実際は来る者は拒めず、去る者は追えずの消極的野心家。何事にも楽しみを見いだせるのがウリ(長所なのか? コレ)だが、そのわりに慌てていることが多い。自分自身が怒ることに一番嫌悪感を感じ、人生の大半を笑って過ごすことに成功している、迷える本誌編集長の44歳。

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