この仕事をしていると四輪を運転する機会も非常に多く、僕はこれまでに相当な距離を走っていると思います。「クルマの運転に自信があります!」なんてことは間違っても言いませんが、ひとまず「運転歴」だけで考えれば、もう15年以上になるでしょうか。そんな僕ですが、クルマの運転席についているモノで「実は何なのか知らない」というメカニズムがあったのです。
それは…。
AT車のシフトレバーの横についている「SHIFT LOCK(シフトロック)」というボタン。
先日、取材中にふと、助手席に座っているカメラマンとそんな話になったんですね。「実は僕、このボタンってどういうモノなのか知らないんですけど、知ってます?」と聞いてみると、カメラマンさんも(この人もかなり運転歴が長い)「いや…俺も知らないなぁ…。シフトロックって書いてあるし、子供が触っても動かないようにするボタンじゃないの?」という具合。そして今日、社内の人とクルマに乗る機会があったので聞いてみると、この人も「いや、知らないですね…。コレを押すとシフトレバーが動かなくなるとかじゃないんですか?」と。しかし、試しにボタンを押してみても普通にシフトレバーは動くし、結局のところ「何なんだろうコレ…」という疑問は解決しなかったのですね。これまで15年間もクルマを運転していたというのに…。でも、意外にそういう人って僕以外にもいるんじゃないでしょうか? そこで、せっかくだから調べてみました!
するとね…。実はこのボタン、「通常は使用しない」のだそうです!! 使う場面は、「何らかの理由でエンジンが始動できない場合など」。
AT車というのは、停まっているときは通常「P(パーキング)」の状態にしてますよね。走り出すときはエンジンを始動して、ブレーキを踏んだ状態で、「P」から「D」などにシフトを動かします。このとき、エンジン始動+ブレーキを踏むという両方の条件を満たしていないと「P」からシフトレバーを動かすことができないのだそうです(これが「シフトロック」という安全機構)。しかし、何らかの理由でエンジンがかからず、クルマをけん引したり押したりしなくてはならない場合…。この安全機構があるせいで「P」から「N(ニュートラル)」にすることができなくなってしまいますよね。そこで! シフトレバーの横についている「シフトロック解除」ボタンの出番というわけ。このボタンを押すと、エンジン始動をしていなくても「P」から「N」にシフトすることが可能になり、クルマを動かすことが可能になる…と。
「へぇぇぇぇ~!!!!!」と、かなり感心してしまいました。15年もクルマを運転してきましたけど、まさかAT車にそんな機能がついていたなんて…。いやぁ、恥ずかしながらビックリです。「子供がいたずらしても動かないように…」とか、そういうのは全然関係ありませんでしたね(笑)。いやぁ、本当にお恥ずかしい。
しかし、クルマに関して「意外に知らないこと」って、他にもあるような気がしてきました。たとえば雨の日にフロントガラスが曇るとき、デフロスターの使い方とか、イマイチ正解がわかりません。温度設定をどうすれば、もっとも効果的に曇りが消えるんでしょう…。あとは、外気導入にすればいいのか、内気循環にすればいいのか…とか。いっつも、何だかいろいろやってしまいます(誰か攻略法を教えてください…)。
バイクに関してもまだまだ発展途上の僕ですが、クルマに関しても知らないことがたくさんあるなぁと思う出来事でした。いずれにせよ、これからも慢心に気を付けて、安全運転でいきたいものです。