プライベートで一人一品持ち寄りの新年会が年明けにあった。家庭料理や郷土料理がテーブルに並ぶ中、スパイシーな香りただよう一品を見つけた。「パラクチキン」と「ジーラライス」というらしい(カレーなのでこれで一品)。ちょうど持参者が隣の席だったこともあり、色々話を伺っていたところ「凝っているいるように見えるけど、実はお釜にポン、鍋でグツグツよ」と、自分の用意した炊き込みおこわと同じくらい、とっても簡単に作れることを知った。「簡単」と聞きめんどくさがり屋のやる気スイッチが入ったか、と見抜かれたのかどうかは知らないが、親切にも後日レシピを用意してくれるとおっしゃる。そしてこの間、約束どおりレシピをいただいた。ところが一目みるなり「ウッ、これは…!」そう、英文がズラリと並んでいるのだ。一瞬めんどくさがりが浮上しかけると、すかさず「スパイス名と材料名と…あとは煮るとか切るとか、そんなにむずかしくないから大丈夫よ♪」ホラchicken、onion、cardamom…ね? 簡単でしょ、と言われ、フムフムこれなら…とふたたびやる気になり、家に帰ってさっそく和訳の作業に取りかかった。ふと「なぜ翻訳せずに渡してくれたのだろうか?(普段はかゆいところに手が届く気配り上手な人なので)」とも考えたが、このちょっとした手間が、未知なる料理に挑む自分(大げさ)をさらにワクワクさせているのも確かで(バイクで言えば…愛車のサービスマニュアルが英語版しかないときと同じである…ちょっとちがうか?)、それにおそらく和訳されたらその時点で頭の中で完結してしまい、自分で作るまで至らなかったかもしれない。なるほど、なかなか粋なことをしてくれると感心させられた次第である。たとえば「tbsp? なんじゃこれは?」となっても「tbsp」が「tablespoon」の略だとさえわかれば「4 tbsp、ああ大さじ4ね」とイライラする前で解決できるところがスバラシイ。さらにこんどは「tsp」が出てきても「これはもしや…teaspoon…小さじか?」と謎解きのような楽しさもあり、ところどころ「チョップって、こう(ジェスチャー)だから…ざく切りかなっ! それともこんな感じ(ジェスチャー)の…みじん切りかなっ?」とニュアンスも楽しんでいるうちに和訳が完成した。さて時間のあるときに材料を揃えに行くかとレシピをふところにしまい、ようやく先日材料を揃えることができ、「レッツ、クッキング♪」と思ったら、いきなり大失敗。なんとこれからつくるのが「パラクチキン」なのに、かんじんのパラク(ほうれん草)をすっかり忘れた。しかしスパイスやほかの材料はぜんぶそろっている…となったら「ええい、ノンパラクチキン(?)じゃ!」それってただのチキンじゃん! と思うかもしれないが、これが味見してみたところ意外といける(笑)。しかもほうれん草抜きなので、ほうれん草をゆでてさましてミキサーにかけて…という手間がはぶけてさらに簡単料理に!!「ジーラライス」も具とスパイスをジャッジャと炒めて米といっしょにお釜にポン、でホントにできちゃった。ノンパラクチキン(?)をかけて…すご−い、家の食卓が小洒落て見える! しかもうれしいおかわり付き(笑)。 これ、キャンプツーリングで作ったら簡単だしウケがいいかも…? とりあえずまた一品、レパートリーが増えたぞ♪