思い出の詰まった場所

取材の帰り、大学生時分に住んでいた街を16年ぶりに通過した。街並が大幅に変わっていることに驚きあらためて16年という年月がいかに長い期間かを思い知らされた。大型スーパーは同じ場所に建ってはいるもののその外観は変わってるし、当時さびれた感が拭えなかった駅まわりはチェーン展開するラーメンショップをはじめ繁盛していそうな店が立ち並んでいる。残るものは残っているけれど、どうやらなくなったものの方が多いようだ。そんな変化を眺めていたらふと自分の歩いてきた道のりが気になった。「自分もこの16年間で何か変わったんだろうか?」自分の立ち位置を見つめることもなく長い道のりが先にあるのに数メートル先しか見ずにひたすら走り続けてきた。気がつけば40歳である。子どものころ、40歳の男性には完成された大人のイメージがあった。ところが、いざ自分がその歳になってみるとつい先日まで学生だった感覚で、子どものころのイメージとはかけ離れている。というか、無意識のうちに歳をとることを否定したいだけかもしれないけど(笑)

 

それにしてもたった4年間住んだ街でも意外に思い出が多いことに驚く。バイクで走り抜けただけだったのに目に入る道や公園ごとにさまざまな映像が瞬間的に頭のなかでフラッシュバックされるのだ。当時は、悲しかったことも今となってはいい思い出である。それらの記憶が消え去ってしまう前に再び、ゆっくりと時間をかけてこの街を歩いてみたいものだ。

タロー

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タロー

自転車にはじまり、バイク・車と自分で運転できるモノに乗っているだけで喜びを感じてしまうアラフォー。初めてラジオで聴いたヴァン・ヘイレンの「ホワイ・キャント・ジス・ビー・ラブ」以来HR/HMにはまり、着る服はタイトなモノが多い。ただし楽器類はまるっきしダメ。最近脇腹についた肉におびえ、全盛期は昼飯に弁当2つは当たり前だったのが1つをビクビクしながら食べている気弱なオヤジ。

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