子どものころはダメだったけど、大人になったらOKになったことって結構ありませんか? 昔は苦くて飲めなかったコーヒーも、今では眠気ざましにガブガブ飲むようになったし、食べ物の嗜好も変わってます。もちろん食べたり飲んだりして”ダメ、コレ。自分に合わない”というものもあるわけですが…。
逆に子どものころは大丈夫だったけど、大人になったらNGになったものもあるわけで…。僕の中では、その一つが『虫』なんです。子どものころは、それこそ夏休みになれば親にお願いしてカブトムシを採りに行ったり、近所の空き地で蝶を追いかけ回したりしていんです。家には昆虫図鑑もあったような…。小学生までは普通に触ることができたのですが、中学生になってからはまったく触ることもできず、視界に入るのですら嫌なレベルに。
というのも生物の授業である考えが頭に浮かんだから。『なぜこんな小ちゃいのが動くんだろう?』『人間と同サイズに換算すると…』。な~んてことを考えてしまったのです。コレがいい方向に動いていれば昆虫学者になっていたのかもしれませんが、僕は『気持ち悪い…』という風にとってしまったのです。
以降、虫が発生するような場所には自主的に行くこともなくなったわけです。ときどきキャンプに誘われますが、基本的にお断りしています。大きな声ではいえませんが、その最大の理由は虫がいるから。昼間に河原やキャンプ場でバーベキューをしたことは何度かありますが、暗くなる前に解散だったから。夜に明かりを点け、それに群がる虫を想像したら…。ハイ、いい大人ですが、実際にそんなシチュエーションになったら逃げ出します。
過去にタンデムスタイルのツーリング企画でテントを張って、そこで寝たことはあります。ただそれは3月下旬の気温1度のとき。そんな時期に虫はいないハズだと判断したから。僕もサラリーマンなので、仕事であれば基本的にどんな仕事でも引き受けるつもりでいます。が、夏のキャンプツーリングだけは謹んでお断りする所存。それほど虫が嫌いなのです。
ちなみにゴキブリはもともと嫌いで、以前赤坂に編集部があったころはオフィスマンション的なところだったこともあってか、ときどきその姿を見かけました。ツブしたあとの処理ですら嫌なレベルなので無視! 現在の場所(芝大門)に引っ越してきてからはお目にかかったこと屋内ではありません。ところがひょんなことからツブさざるを得ない状況に。
それはとあるイベントでビジネスホテルに泊まったときのこと。ちょうどそのときはカメラマン(女性)にも同行してもらっており、チェックインをしてそれぞれの部屋に。荷物を置いてタバコに火を点けたら携帯に着信が。出てみると「ゴ、ゴキブリが…」と。今後のことも考え、部屋に駆けつけたところ、ラッキーにもかなりの小物。スリッパでツブして、ガマンして死体を除去したわけです。時間にするとほんの数分ですが、イベント取材で撮影をするよりも疲れた瞬間でした。