私の体内を流れる緑色の液体の話

クーラント液をご存知だろうか。

エンジンを冷やすためのもので、いかにも体に悪そうな緑色の液体だ。

実際に毒性があり人体に有害だそうで、味はかいだときの甘ったるい匂いとは相反して苦い。

何でこんなことを知っているかって?

 

飲んだからです。

 

いつも乗っているKTMのRC125の冷却水が減っていたことから、ペットボトルにクーラント液を入れていつでも対処できるようにリュックサックのサイドポケットに入れて持ち歩いていた私。そんなもんだから喉が渇いて水を飲んだつもりが間違えてクーラント液を飲んでしまった。

“これって飲んでも大丈夫なんだっけ?”と疑問を抱いた私はスマホを取り出し『クーラント液 飲んだ』で検索してみた。すると、出るわ出るわ、“毒性アリ”の文字…。これはマズイと思った私はタローとやたぐわぁに相談。とにかく水を飲んで即刻吐けといわれ、あわてて大量の水を飲むが、なかなか吐けない。

しだいに喉の奥からクーラント液独特のあま~い香りが漂って来て、いよいよ死ぬのではないかと涙を流しながら水を飲み続ける20時過ぎ。人生のタイムリミットが近づいていると感じた私は最後の砦である救急車を呼んだ。

もちろん先方も前例がなかったらしく困惑気味だったが、“死因がクーラント液の誤飲になるなんて死にきれないわ!”と切羽詰まっている私はとにかく病院に連れて行ってくださいと懇願した。あぁ、23年の短い人生に幕が下りてしまうのか!?

 

救急車で病院に搬送され、診察室で私を出迎えてくれたお医者さんはあきれ果てて「動物が飲んだっていう話は聞いたことがあるけど、さすがに人間では聞いたことがなかったです」と笑った。まぁとにかく、1ℓくらいの量を飲まない限りは致死量には至らないらしく、ひと口でこの世にサヨナラはないとのこと。とはいえど腎臓に何かしらの害があるかもしれないので、2~3日は水を多めに飲み続けることを言い渡された。

ぶじ死に至ることはなく、いろんな人を巻き込んだドタバタ劇は終焉を迎えたわけでございます。

 

みなさんはクーラント液をうっかり飲んでしまうようなところに入れて持ち歩かないように! そして飲んでも致死量には至らないのであせらず水を飲むように! ご注意ください…。

 

おだチャン

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おだチャン

編集スタッフ唯一の女性なこともあり、なんとか“ちやほや”されてやろうと奮闘努力。しかし、なぜだかなにかと体育会系に分類され、ゾンザイに扱われている。が、その実スポーツも得意でなく、球技に関してはもはや絶望的で、その扱いと理想のギャップに苦しむ広島出身の23歳。…じっとしていることが苦手で、休日は疲れているのに外で遊んでしまいけっきょく疲れが取れない…。ってコレがアカンのか?  

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