バスケ熱、再燃?

 小学4年生のころ、僕はバスケ少年だった。前年までハマっていたドッジボールをスパッとやめ、サッカーも野球もやらなかった。90年代の人気漫画『スラムダンク』に大きな影響を受け、登場人物たちのイメージと重ねるようにドリブル、レイアップシュート、3ポイントシュートといったワザを磨いた。毎日の昼休みの時間が待ち遠しく、少しでもプレー時間を確保するために昼飯は猛スピ―ドで終わらせ、ときには他クラスとの試合が白熱しすぎて昼休み終了のチャイムを無視し、担任の先生に大目玉をくらったこともあった。放課後も日が暮れるまでバスケにのめり込み、自宅でもバスケットボールをそばに置く毎日。なぜか5年生になってそれがサッカーボールへと置き換わってしまい、いつの間にかサッカー少年になってしまうのだが。

 

 9月22日、バスケットボールの国内プロリーグ『Bリーグ』が華々しく開幕した。これまでにプロリーグはあったものの、2つに分裂していたリーグが統一され、地上波放送で大々的にスタートしたことで、ついに本格的なプロリーグが発足したという感が強い。僕の時代とは違って、子どもたちが目指す明確なプロバスケットボールの舞台ができあがったわけだ。

 

 歴史的な開幕戦となった試合は拮抗した展開。劣勢の琉球ゴールデンキングスが追い上げるさまは見ごたえがあり、バスケのおもしろさが十分に伝わる試合だった。とくに印象的だったのは試合終盤、琉球ゴールデンキングスのアンソニー・マクヘンリー選手のスラムダンクがさく裂したシーンだ。劣勢のチームを鼓舞するような力強いプレーに、会場の雰囲気がガラリと変わる。流れを渡すまいとアルバルク東京も反撃に転じ、攻守がすばやく切り替わるからまったく目が離せない。これは生で観戦したらもっとおもしろいはず! チケットは一番安い自由席で2,000円とのこと。来年の5月までほぼ毎週開催され、野球やサッカーのオフシーズンに行なわれるのもポイント。スラムダンク世代の元バスケ少年たちよ、またバスケに熱くなれる時代がきたぞ!?

イトウくん

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イトウくん

「人生最後の晩餐は何がいい」と聞かれたら、味噌煮込みうどんと正気で答える、愛知県出身ではないのに名古屋メシに熱狂する28歳。ロングツーリングといえば味噌煮込みうどんを目指す名古屋までが鉄板(あぁ名古屋に住みたい)。編集部内では年齢的に若手といわれているが、外見的には35歳前後といわれることもあり、焼き魚や煮物の食卓に心和む男にフレッシュ感は皆無。若いのかおっさんなのか微妙な年ごろである。

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