先日、小中学生の作品展を見に行った。硬筆や書道、手芸、絵画、粗造、工芸、デザインなどなど、各学校から選出された作品が集結していた。休日ということもあり、会場には多くの人々が鑑賞に来ていた。
「これが僕のだよ」「あっちが○○のだよ」と得意げに家族に案内している子、親子で一つ一つの作品に感想を述べ合っている人、知り合いの作品を探している人、腕を組みながら熱心に一つの作品を見ている人、カメラとメモ帳を片手に走り回っている人、連れが見終わるまで脇で立って眺めている人…。どういう目でその作品群を見ているかは皆それぞれだと思うが、少なくとも私がこの空間から受けたパワーというか、熱気というのは相当なものであり、会場を出るときにはとても興奮していたように思う。
作品には自分が子供の頃にも作ったな、という課題やテーマもあったが、そのときの記憶よりもずいぶんと完成度が高く、作業も丁寧で根気強い。色彩のセンスも想像していた以上にすばらしく、手芸などもアイデアがユニークでなるほどな〜と感心するものも多かった。また何より、それぞれその学年だからこそできる表現であったり、その作品を通じて作った子供たちの気持ちや人となりが伝わってくるのが楽しく、なんだか大人としてとてもなつかしいような、恥ずかしいような、あたたかいような、うらやましいような、なんともいえない気持ちに包まれた。
今も昔も、子供たちにはこんなにもたくさんの可能性が秘められているんだなと改めてエールを送りたくなった。そしてこんな子供たちが見て、つまらなく感じてしまう社会にはしたくないな、とまた今日も仕事に励む自分がいる。見に行ってよかった。