やさしさが素直に伝わる

茨城県ひたちなか市では毎年1月の最終日曜日は「勝田全国マラソン大会」が開催される。この大会に参加するのがうちの会社の習わし(?)で、編集部からもボクとヤクシジが参加した。マラソンブームや健康のためだろうか年々参加者は増加しているようで、なんと今回は1万1,000人ものランナーが走るというアナウンスがあった。まわりを見渡すと、ボクらのような団体、常連さん、初参加らしき人、仮装ランナーなどが多く、本気で参加している人を探す方が難しいくらい。和気あいあいとしていてまさに市民マラソンといった雰囲気だ。

マラソンはこれまで自分がやってきたもののなかでも、精神的にも肉体的にもかなり過酷なスポーツだと思う。トップクラスのアスリートでも2時間以上かかる道を黙々とただひたすら走るのだ。話す相手もいないこの長い道のりでは自分自身が話し相手となり、いろんなことを考える。スタート直後は歌を歌ったり周りを見る余裕があっても、体のどこかに異変を感じると「大丈夫か? 残り何km、いけるのか?」とか、体力もなくなり走ることも困難になると「なんでこんなことをやっているんだろう」なんてことも浮かんでくる。

そんなときに“神の助け”とも感じるのが給水ポイント。コースに点在し、大会のスタッフが水やスポーツドリンクを用意してくれるのだけど、それ以外にもところどころでチョコレート、バナナなどの食べ物や、疲労や炎症をやわらげるスプレーなども提供してくれる人もいて、そういったほどこしが本当にうれしくなる。勝田マラソンは59回を数える歴史ある大会だけあって、町全体が“マラソンの町”といった雰囲気にあふれており、お店の人や地元の方がコースに出てたくさんの声援を送ってくれるのだ。お母さんが用意したお菓子を小さい子供が直接「どうぞ」とわたしてくれたり、着ぐるみ姿の女性たちから「がんばれ~」と声援を受けると、笑顔になったりがんばろうという気持ちになれる(笑)。精神的につらい分、ダイレクトに伝わってくるんだろうな。

ほとんど何の準備もしないままに参加した今年のチャレンジは、なんと昨年のタイムを15分も縮めて6時間1分26秒でゴール(ちなみにヤクシジは5時間11分)。各大会によって規則が違うみたいだけど、この勝田マラソンは6時間以内にゴールすると総合順位を出してくれるので少し心残りはあるけど、今回もなんとか完走できた。歩くのもままならないけど気持ちのいい疲労があるんだよね。みなさんも機会があればぜひ参加してみてください。本当にツライですけど(笑)

KJ

written by

KJ

考えるよりも行動する方が好きな、いわゆる体育会系脳ミソの持ち主。先輩スタッフの破天荒ぶりを脅威と感じながらも、下克上を虎視眈々と狙っている。最近は、仕事と称していろんなバイクに乗っては、「このバイクいいっすね」を口癖に、次の購入ターゲットを思案中。〆切り前はあたふたしていることが多く、布団で眠ることを至上の歓びとしながら、今日もパソコンの前で夢の世界へ旅立つ。

このコラムにあなたのコメントをどうぞ

この記事が気に入ったら
いいね!とフォローしよう

タンデムスタイルの最新の情報をお届けします