車体がミニマムでもしっかりバイク
このバイクに乗ったら、きっとすべての人が笑顔を浮かべるのではないだろうか。それだけで、このバイクがどういうバイクなのか説明しているといっていいだろう。まるでオモチャのようなサイズでありながら、ちゃんとタンク・エンジン・シートなどがあって、バイク然としたスタイルを持っている。エンジンはキックで始動し、クラッチレバーをにぎってギヤを入れ、アクセルを開けつつクラッチレバーをリリース…。すべての動作が“ちっちゃくてもバイクしてる”ということに気付かせてくれる。
モンキーは、もともとクルマに積み込むこともできる“レジャーバイク”というジャンルとして登場している。現在でもその伝統はしっかりと受け継がれ、ハンドルバーを折りたたむことができるのだ。他とはちょっと違う個性・おもしろさ・そして伝統。モンキーにはさまざまな要素が詰まっている。
DETAIL
RIDING POSITION & FOOT HOLD
●ライダー:身長175cm/体重72kg
この写真を見れば、いかにサイズの小さなバイクなのかがわかるだろう。足つき性なんてもう、“論じることに意味があるのか?”というレベルだし、まさにオモチャのような感覚だ。またがった感覚も遊園地のアトラクションのようで、自然と笑顔になってしまう
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 1,365×600×850mm
- 軸間距離
- 895mm
- シート高
- 660mm
- 車両重量
- 68kg
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒・49cm3
- 最高出力
- 2.5kW(3.4ps)/8,500rpm
- 最大トルク
- 3.4N・m(0.35㎏f・m)/5,000rpm
- タンク容量
- 4.3L
- 価格
- 29万9,250円(ノーマルは28万9,800円)
- カラーバリエーション(ノーマル)
- モンツァレッド
セイシェルナイトブルー
STAFF’S IMPRESSION
意外な奥深さがある
この小さい車体だけに、“運転がきゅう屈そう”と思う人も多いだろうけど、これが意外と大丈夫なのだ。タイヤが小さいのでハンドルがちょっとフラつきやすいけれど、少し走ればすぐに慣れることができる。一度慣れてしまえば、その後のライディングはいたって普通に楽しむことができるだろう。小さくてもクラッチやアクセルなどバイクの基本が詰まっており、ベテランが乗っても“奥が深い”と感じるんじゃないだろうか。
クラッチ操作入門にぜひ!
実はボクが初めて乗ったクラッチ付きバイク。当時はクラッチの存在すら知らなかったから1mも進まずにエンストしたのを思い出すな(笑)。スッと踏み込むだけでかかるキック始動のエンジンにはかわいらしさすら感じる。ボクにはちょっとスケールが小さいものの、制限速度を考えればむしろ元気に感じるポテンシャルは、上り坂でもいい相棒となってくれるだろう。いつかコイツをクルマに積んで遊ぶのが夢なんだよね。
ルックスが愛らしい♥
見た目はとってもかわいいけど、本当にコンパクトなボディは“ホントに走れる…?”なんて思うほど。キックスターターが苦手な私でもすんなりとエンジンがかけられ、見た目に反して元気に走ってくれる。ただ、交通量の多い幹線道路ではさすがに“50ccならでは”という場面も出てくるけど、それは当然といえば当然のこと。住宅街や細い道などでは持ち前のアクティブな走りを見せてくれるので、タウンユースとして心強い1台だ。