ビギナーにも親しみやすい車体構成
XR230は、あまりオフロードバイクに慣れていない人にもオススメできる“入門用オフロードバイク”といったイメージが強いモデルだ。その理由はいくつもあるだろうけれど、もっとも大きいポイントが“軽二輪クラスとしては、フルスケールではない”という点だろう。一般的にオフロードバイクはシートが高いというイメージがあるが、XR230の場合は805mm。このジャンルにおいては低めに抑えられている。車重は122kgと軽量で、エンジンはFTRやCB223Sと同系統の223cc単気筒。この手のバイクに触れたことがないという人にも取っつきやすいモデルといえる。
ちなみに、XR230の車体をベースにしたモタード“XR230モタード”もラインナップしているので、よりオンロードで安定した走りを追求したいという人は、こちらをチョイスするのもいいだろう。
DETAIL
RIDING POSITION & FOOT HOLD
●ライダー:身長175cm/体重70kg
このくらいの身長があれば、両足ともカカトまで接地させることができる。オフロードバイクとしては足つき性は非常に良好だ。250ccよりも若干排気量は少ないけれど、車体に小さい感覚はないので、取り立てて窮屈な感じはない
COLOR VARIATION
SPECIFICATIONS
- 全長×全幅×全高
- 2,080×825×1,110mm
- 軸間距離
- 1,340mm
- シート高
- 805mm
- 車両重量
- 122kg
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークOHC単気筒・223cm3
- 最高出力
- 13kW(18ps)/7,500rpm
- 最大トルク
- 18N・m(1.8kgf・m)/5,500rpm
- タンク容量
- 8.7L
- 価格
- 49万2,450円
STAFF’S IMPRESSION
ホントに街中でも使えるのだ
街中をちょこまかと走る時は、ホントに「XR230でよかった~」と思う場面が多々ある。行き止まりでUターンするときとか、細い路地裏をトコトコ走るときとか、軽量スリムな車体のおかげでラクラク行なえる。ボクはあんまり未舗装路を走るのは得意ではないし、オフロードモデルに乗る機会も多くはないんだけど「街乗り専用としてオフ車を持つっていうのもアリだなぁ」とつくづく思ってしまう。
幅広く楽しめる懐の深さ
エンジンは、低回転域からしっかりとしたトルクが感じられ、高回転域までストレスなく回る。その間、気になるようなトルクの落ち込みは感じられない。ハンドリングは、少し重めな感もあるけれど、オフロードを走ることを考えれば、ちょうどいい塩梅といえる。ブレーキはサスペンションのストロークがあるので、ロードスポーツモデルのようなガツンと効く感じはないが、効き具合をコントロールしやすい。トータルでバランスの取れた1台といえる。
肩ヒジ張らずに付き合える
178cm/78kgのボクではノーマルのままだとサスペンションがよく沈んでくれて、両足ともベッタリといった状態。一般道での走行はもちろんのこと、車体も軽いしオフロードでの走行を想定されているので立ちゴケ程度では大きなキズになりにくいし、キズ付いているくらいが走り込んでいるというイメージがあっていいかもしれない。まさに気軽に楽しめる1台といえるだろう。ロードモデルにないバイクの魅力をじっくり味わわせてくれる素敵な1台です。