SUZUKI HAYABUSA1300

カラー:パールミラージュホワイト

ライダーを高揚させるスズキのフラッグシップ

現在のモデルは07年に登場した2代目であり、エンジンは1299ccから1340ccにまで拡大。最高出力も175psから22psアップ。197psというとてつもない数値を絞り出している。
現行モデルの特徴は、S-DMS(スズキ・ドライブモード・セレクター)が装備されていることだ。これはエンジン制御のマップをA、B、Cの3つのモードに分け、それぞれ「Aモードはスロットル開度域で最大の出力が得られる特性」「Bモードはスロットル開度に対してリニアかつフラットなトルク特性」「Cモードは出力を下げて、スロットル開度でもBモードよりもさらにソフトなレスポンス」としている。
これにより、アクセルワークがまったく異なる交通状況に合わせたエンジン特性を任意に選ぶことができ、より気負わずにライディングを楽しめるようになっている。
約200psという出力をすべて使い切るシーンは公道上に存在しないと言ってもいいが、それが常用域での余裕にもつながっており、またオーナーの所有感も満点。「ハヤブサに乗っている」ということだけで、ライダーの気分は高揚することだろう。

DETAIL

スズキのモデルには“刀”など漢字のネーミングを与えられるモデルがいくつか存在し、しかも歴史に名を残すような名車になることが多い。もちろん“隼”も現行モデルにしてすでに二輪史にその名を刻んでいる
縦2灯の個性的なフロントマスクは、同社のスーパースポーツモデルを彷彿させる。先鋭さと流線型のフォルムを合わせたデザインで、リヤのウインカー同様、フロントのウインカーもビルドインされている

4連アナログメーターは右から水温計、速度計、回転計、燃料計が並び、メカニカル感を演出。その他の情報は中央の液晶パネルに集約、ギヤポジションインジケーターが大きく表示されているなど、走行中に必要な情報がすぐに確認しやすい
右ハンドルのスイッチボックスにある上下のボタンを長押しすると切り替えが可能で、シーンや好みに合わせてA・B・Cの3つのモードを選択できる。現在どのモードを選択しているかは中央の液晶パネルに表示される

独特の流線型のフォルムはテールの後端までつながる。テールランプの左右に円筒型にふくらんだビルドインタイプのウインカーの形状も他のモデルには見られないハヤブサの個性的なデザインを引き立てている

前後には走行性の高いラジアルタイヤを装着、最高出力197psのエンジン出力をアスファルトに伝達する190mmの極太リヤタイヤは圧巻のひと言。ハヤブサの走行性の高さがうかがえる


RIDING POSITION & FOOT HOLD

●ライダー:身長178cm/体重78kg
車体を支えるのに不安を感じたので前方へ体を持ってきた。そのためハンドルがわりと体の近くにあったためハンドルを切るなどの操作もわりとラクに行なえた。構えは結構ゆったりしている


●ライダー:身長178cm/体重78kg
車重があるぶん、重心がしっかりしているためタンデマーの乗り降りでバランスを損なうことはなかった。ただ、タンデムしたままでの取りまわしなどはかなり難しそう
●タンデマー:身長161cm/体重45kg
タンデムシートが平らですっぽりとお尻がおさまり、さらにグラブバーが付いているので安定感が高い。座面も低く、ライダーの腰部をしっかりと二ーグリップできるので安心感がある


COLOR VARIATION

カラー:パールネブラーブラック

カラー:キャンディインディブルー


SPECIFICATIONS

全長×全幅×全高
2,190×735×1,165mm
軸間距離
1,480mm
シート高
805mm
車両重量
260kg
エンジン型式・排気量
水冷4ストロークDOHC 並列4気筒・1,340cm3
最高出力
145kW(197.1ps)/9,500rpm
最大トルク
タンク容量
21L
価格
156万4,500円

STAFF’S IMPRESSION

KJのインプレッション

その走りのポテンシャル、 未知数。

“世界最速”を目指して開発されたバイクということで、チャレンジのつもりで乗ったのだけど、スーパースポーツなんかと比べると逆に「おとなしい」といった第一印象。確かにエンジンをかけただけでものすごいパワーを感じるけど、アクセルの反応も、挙動もずっとマイルド。しかし、走っているといつの間にかメーターの数字が上がっているのでビックリ! アクセル開度はまだまだ残っている。う~ん…、ハヤブサ恐るべし…。


やたぐわぁ

やたぐわぁのインプレッション

懐の深さに驚かされる

走り始めて低速からの安定感に驚かされる。最高速が取りざたされることが多い車両ではあるが、1,300ccの排気量によって低速トルクも十分で、バランスのいい車体と相まって扱いやすいのだ。ポジションもかなりリラックスした状態を作り出しやすく、ハンドリングもライダーの入力に対してニュートラル。これらの特性は高い速度域でも変わることないので、幅広いステージで楽しめるバイクといえるだろう。

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