グローブは「自分に最適な用途」で選ぼう！ 用途別グローブセレクト術

 

法律上の装着義務はないが、ライディングに必須なギアの一つがグローブだ。そもそもグローブは指先保護のためのギアという位置付けではあるが、ライダーはバイクを操作するうえでグリップを握る、ブレーキ&クラッチレバー、ウインカースイッチなどの動作をグローブを着用した指先で行なう。バイクの操作性はグローブの操作感によっても大きく左右されるのだ。

 

そのため、バイクを安全に乗りこなすうえでも必要最低限の操作性は確保するのが大前提となる。寒いからといって温かくてモコモコなグローブを装着した結果、瞬時の操作ができないようでは危なくて仕方がないからだ。

 

では操作性の高いグローブが無条件にいいグローブでオススメかというと、じつはそう単純でもない。グローブには他のいろんなバイク用品同様に、ツーリング用、スポーツ用といった得意分野が存在する。何となく見た目の派手さでレーシーなモノはスポーツ向き、モノトーンだったりアースカラーだとツーリング向きと判断されるケースもあるが、メーカーによっては用途を明記しているケースもある。もちろん購入時、見た目は判断材料に含まれるだろう。シックなバイクなのに派手な配色のグローブはちょっと…、と思う気持ちもよくわかる。しかし、この用途別という点は意識したいところ。結果的に快適なライディングを楽しむことができるようになるからだ。

 

たとえば、ツーリング向きというのは長時間グリップを握っていることを前提に手の平を厚めにしてバイクからの振動吸収を図るといったモデルがある。またレーシングやスポーツ向きとなると保護性能を最小にして可動域を高めたりグリップやレバーとの感触を得やすくしているモノもある。だから長距離ツーリングにレーシング用グローブで出かけたところ、やたら手が疲れてしまうといったケースも起こり得るのだ。真夏に真冬用グローブを着用するのも同じこと。個別のグローブ単体の性能は高くてもミスマッチになれば、それは「よくないグローブ」になってしまう。グローブ選びのコツとは、用途ごとに最適なグローブを用意することでもある。

 

また、グローブとは基本的にはバイクとつねに接触するため、数年ごとに交換する消耗品だ。だから余計なコストをかけたくないからと安価なモデルを毎年のように購入する人もいるだろう。しかし、ゴールドウインはバイクの操作において一番のポイントと判断し、しっかりとグローブも作り込んでいる。ライダーの平均走行距離は239㎞/月(2021年度自工会調べ)。短時間・短距離でバイクを楽しむライダーのほうが多数派なのだ。その短い時間と距離をプレミアムな時間としてライディングを楽しみ、快適に過ごしたいというライダーは、ぜひゴールドウインのグローブに注目していただきたい。

 

繰り返しになるが、しっかりとした作り込みをしていても、ミスマッチがあればグローブは性能をフルに発揮できないし、ライダーもその恩恵をフルに受けられなくなる。ゴールドウインも得意な用途ごとに複数のラインナップを用意しているので、以下のラインナップから自分にふさわしい相棒を選んでいこう。

ロングツーリング派にオススメ

ショートツーリング＆スポーツ走行重視なら

GWM ANTI V GLOVESとGWM SHORT CONTROL GLOVESはともに短距離ツーリングでワインディングを中心に走るライダーに向け、操作性を重視して開発されたウィンターグローブ。グリップ性にすぐれたナノフロント素材を小指、薬指、指の付け根部分に追加する一方、振動軽減のアンチバイブレーションパッドは小指球の1ヶ所のみとしてフィット感、操作性をより重視した作りとなっている。また同社独自の防水透湿素材Gベクターを採用することで快適なツーリングをサポートする。

 

GWM ANTI V GLOVESとGWM SHORT CONTROL GLOVESとの違いは、前者が比較的シックなデザインを採用するのに対し、後者はインパクトのあるアイコンマーク刺繍に加え、パイピングを鮮やかなカラーリングとしてスポーティーなデザインに仕上げた点。また、GWM ANTI V GLOVESはカーボンプロテクターを採用するのも違いとなる。乗るバイクのタイプによって使い分けるのがベターだろう。