写真・文:吉田 朋
デザインにこだわった注目のニューブランド「TCW」
カーボンやFRPを素材に用いたレース専用車に対応するカウルをはじめ、公道用モデル向け外装パーツを多数リリースするマジカルレーシング。外装パーツメーカーとして老舗であり、U4で見るとフルカウルスポーツなどを中心にラインナップを展開してきた。長年カスタムに親しんできたライダーにとって“同社はスポーツモデルに強いメーカー”として認識されている。
そんな同社が新たに立ち上げたブランドが“ザ・クラフトマンズ・ワークショップ=TCW”だ。その第一弾がホンダのクルーザーモデルである“レブル250”だ。これまでの同社のスポーツ路線中心としたラインナップとは異なる車両である。ただデモ車が完成したとの連絡を受けて現地に移動する際“カーボンをふんだんに使っているのだろう”と思っていた。路線が違えど、カーボンは独自の織り目で人気が高いからだ。ところが到着して車両を目の前にすると、ミラーこそ汎用品のカーボンを使っているが、多くはFRPの黒ゲル。さらには金属製パーツも用いられているではないか。“なぜに黒ゲル?”という疑問を開発担当者に聞いてみた。
「これまでの当社にない新しい流れを作りたいというのが始まりでした。そこでベース車にレブル250をチョイス。その中でもっともだわったのが“デザイン”です。こういった車両では性能面の違いよりも、純正と異なるデザインのパーツを組み込んで楽しんでほしいと思いながら開発を進めました。とくにデモ車に黒ゲルを選んだのは、デザインを見てもらいたかったからです。カーボンの設定もありますが、デザインよりも素材の質感に注目されてしまいますから。加えて新たに金属を素材とする外装パーツを投入。今後もスポーツモデル以外にも展開を予定しているため、新たに“TCW”というブランドを立ち上げたわけです」
あらためてレブル250に目を向けると、シュラウド・サイドカバー・メーターバイザーが変わっていることにより、マッシブ感が増していること、黒ゲルもシンプルなカラーリングのレブル250とマッチングがいいということに気付く。“塗装をせずとも黒ゲルのままでいいのでは?”と思えるし、カーボンより価格がリーズナブルなので導入しやすいというメリットも(もちろんこだわって塗装するのもあり)。さらに金属製パーツがアクセントにもなっている。
トータルでマシンのイメージを変えるのもありだし、パーツ単品でも導入すれば他車との違いを演出できる。どれもボルトオン装着が可能なので、DIYでバイクいじりも楽しみやすい。レブル250オーナーは要注目のブランド、それが“TCW”だ。
※価格はすべて税込み
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