作り手のこだわりが詰まったフルエキゾースト
“Spec-A”ブランドのマフラーを長年世に送り出し続けるヤマモトレーシングは、バイクブームにわく1980年に創業した老舗である。オリジナルマフラーをはじめ、鈴鹿8耐への参戦などレース活動も積極的に行ない、そこでつちかったノウハウやデータを活かし、マフラー以外にもさまざまな製品を送り出してきた。
同社は大排気量車だけでなく、U4クラスにも力を入れている。一部のレーサーレプリカ向けのマフラーを廃盤にせず現在もラインナップし、最近ではレース専用品になるが、VFR400R(NC30)・RVF(NC35)用を新たにリリース。レーサーレプリカオーナーでマフラー交換を検討しているなら、同社のホームページをチェックしてほしい。
その一方で現在人気のフルカウルスポーツ車対応の公道向けマフラーも積極的に手がける。車種によってフルエキゾースト/スリップオンになるが、ホンダ・CBR250R(MC41)&CBR250RR(MC51)&CBR400R(2016〜2018)、ヤマハ・YZF-R25(〜2017)、スズキ・GSX250R&ジクサーSF250、カワサキ・ニンジャ250R・ニンジャ250・ニンジャ250SL・ニンジャ400(2018〜)、KTM・RC250&RC390と、ほぼカバーしている。そして、最新作がここで紹介するカワサキ・ニンジャZX-25Rのフルエキゾーストシステムだ。
250㏄クラスで久しぶりの4気筒エンジンを搭載し、多くのライダーから注目を集めた。さらにはマフラーをはじめとするアフターパーツメーカーもベース車両として着目。2020年9月から日本での車両販売が始まると、多くのパーツがリリースされ、今もその流れが続く。
2022年に入ってからのリリースとなったspec-AのニンジャZX-25R用フルエキゾーストは、社外マフラーとしては後発だ。しかし、それは開発者がこだわったため、リリースが遅くなった面もある。まずその一つがレイアウトだ。他社の多くは集合部からテールパイプを伸ばしてサイレンサーをスイングアーム横にセットする従来のスタイルを採用。一方、同社は純正同様にステップ下にサイレンサーを配置することにこだわった。もちろん見た目だけでなく、出力特性の向上をねらって管長やさまざまなパイプ径をテスト。結果、公道走行可能なマフラーとしての条件を満たしつつ、全域での出力向上をはたしたという。
またこのレイアウトにしたことで、サイレンサーを固定するためにアルミ削り出しのステーを開発。純正ステップのヒールガードを取り外して装着する。これにより他と差別化が図れるのも、同社のフルエキゾーストの特徴になっているのだ。ちなみにこのステーに対応するバックステップキットを開発中とのこと。加えて“ステップ位置が変われば、ハンドルも交換したいというユーザーもいるだろう”と同社は考え、ハンドルも鋭意開発が進められているという。ニンジャZX-25Rオーナーはマフラーだけでなく、同社の“今後”にも注目してほしい。
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ラジエターコアガードも発売中
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