気軽にオフロードを楽しめるデイキャンプ的なイベントなのだ
本誌でもことあるごとに紹介しているため、知っている人もだいぶ増えたのでは?と思うスクータークロス。なぜに何度も紹介するの?と思う人がいるかもしれないけれど、それは、オフ ロードビギナーひいてはバイクビギナーにとってやさしいイベントだから。今回も、オフロードを走ってみたいけれどこれまで機会に恵まれなかったという女子が多数参加し、大いに楽しんでいた。
どんなところがビギナーにとってやさしいのかというと、まずは雰囲気だ。走行会でも走ることに意識を集中させている参加者が多いし、草レースなんかだとさらに結果を求めるから会場内に緊張感が漂っていたりする。対してスクータークロスは走ることよりも楽しむことを第一に考えていて、告知にも“スクーター+デイキャンプ”とうたっているくらいなので、和やかな雰囲気に包まれているのだ。また走らせるのが小排気量のオートマチックスクーターなので、スピードを出したいと思わないし、実際に走らせてみてもさほど速度は出ない。そのため転倒しても車両が大破するようなことはないし、ライダーも大きなケガをすることはまずない。それだけでも不安はだいぶ解消されるし、さらにシフトチェンジの必要がないので、コースを走破することにより集中できるのも気楽さにつながっているのだ。
1日の流れは、朝のブリーフィングでスタート。続いてコースを一周歩いて回って路面状況を把握する。それが終わると午前中はフリー走行。昼食を挟んで午後は模擬耐久レースへと続く。模擬レースといえど本物のシャンパンを使った本格的な表彰式があるあたりが、楽しむことを第一としているスクータークロスらしいところ。そして表彰式をもってイベント終了となる。スクーターはオフロード向きじゃないし、倉庫に眠っていた車両を持ち込んでいたりするから、何かとトラブルも発生する。そして、みんなそんなトラブルを仲間と力を合わせて克服することも楽しんでいる。今年は、この後、秋に中部と関東圏で開催される予定で、その詳細はスクータークロスジャパンのFacebookページに投稿されるそうなので、興味を持った人はそこを要チェックだ。
今回、初めてオフロードを走った女性も多数参加。当日初顔合わせだったにも関わらず、自ずと女子会状態となり、走りにも増してそちらも大いに盛り上がっていた。
以前東京の大崎に店舗があったホットチョコカフェが限定オープン! 昼食のカレーをサーブしただけでなく、ドリンクやかき氷を提供して参加者の胃を満たして好評を博していた。
なんと段ボールで外装を作り、来場者にマジックで好きなことを書き込んでもらったスペシャルマシンも登場。ちなみに泥水に負けることなく最後までこの形を保っていたぞ。また、フロアボードに子供が乗れるように、子供用のグリップなどがしっかり溶接で取り付けられたタンデムマシンも!! 周りのライダーも追い抜き時には気をつかっていて、減速して少し離れた場所を通過していた。
富津SSランドにはコースとは別に8の字練習できる場所も確保されていて、そこでしっかりと模擬レースに向けて練習しいる参加者もいた。ちなみにこういった練習は、車体が滑り出すギリギリの感覚が身についたりと公道走行にも役立つはずだ。
午後にはABの2グルーブに分けて40分の耐久模擬レースを開催。数人でチームを組んだり、中には一人で走り続ける猛者もいた(もちろん途中休んだりもOK)。ガチのレースじゃないので、周回数は自己申告制だしライダーチェンジも自主的に行なう。そんな参加者みんなで作り上げるゆる~いイベントなのだ。
- 開催日
- 2022年5月22日(日)
- 場所
- 千葉県・富津SSランド
- 主催
- スクータークロス実行委員会