CRF1000L AFRICA TWIN その詳細に迫る!! ③ 歴代アフリカツインを振り返る

9月の終わりにツインリンクもてぎで行なわれた新型アフリカツインの撮影会には旧アフリカツインや、パリダカ参戦マシンなど、ホンダのビッグオフローダーたち総勢12台が集められていた。
直接にはアフリカツインの名が冠されていないモデルも多いが、いずれも今回の新型アフリカツインへとつながるマシンたち。
そこで、その中からまずは、今回の撮影会に用意されていた2代のアフリカツイン。初代アフリカツインと3代目アフリカツインをご紹介しよう。


初代アフリカツイン(1988年登場)

こちらは初代アフリカツイン。1988年5月に国内500台限定で発売されたモデルで、当時価格は74万9,000円。

世界一過酷なラリーと呼ばれたパリ・ダカールラリーにて、86・87・88・89年と二輪車部門で4年連続優勝を成し遂げたホンダのワークスマシン”NXR750”からのフィードバックを盛り込み開発されたモデルである。その名前のとおり、アフリカの広大な大地を駆け抜けるパリ・ダカールラリーに参戦してみたいと思うライダーの夢をかなえるべく開発が進められたという。

ホンダ独自の位相クランクを採用した水冷4ストローク V型2気筒647ccエンジンと角型ダブルクレードルフレームに、φ43mmのエアアシスト機構付きフロントフォーク、リザーバータンク付きリヤショック、アルミ製スイングアームといった車体構成。

24ℓの容量を誇る燃料タンクや、フロントカウルからタンクまで連続したカウルデザイン、フロントディスク&ボトムケースカバー、大型のアルミ製アンダーガードなど、ワークスマシン譲りのデザインと性能で人気を博した。

 


3代目アフリカツイン(1993年登場)

初代モデルは排気量が647ccであったが、2代目(1990年登場)で742ccへとスケールアップを図るとともにオイルクーラーの装備やフロントブレーキのダブルディスク化などのマイナーチェンジが行なわれた。その3年後に、フレームから外装までを一新し、登場したのがこの3代目アフリカツインだ。国内年間300台限定で当時価格は89万円だった。

新設計のフレームは角形断面セミダブルクレードル形式とし、従来モデルよりも剛性を高めることで落ち着きのあるハンドリングを実現。さらに、軽量化と低重心化にも結び付けた。エンジンは基本的に従来モデルを踏襲しつつも、キャブレターの変更やエアクリーナーボックスの大容量化などがほどこされた。

この後、1996年にマイナーチェンジを受けた最終型のアフリカツインが200台限定で販売されたのを最後に、国内でのアフリカツインの歴史は一度幕を下ろすことになる。

 

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