一般的にオフロードバイクといえば250ccモデルが一般的だが、400cc以上の大排気量エンジンを搭載したオフロードモデル=ビッグオフローダーと(ビッグオフ)と呼ばれるジャンルのバイクも存在する。それらは、アドベンチャーツアラーとも呼ばれ、オン・オフを問わず走りたいツーリストたちから熱い支持を受けてきた。
今回の新型アフリカツインへとつながる、ホンダのビッグオフローダーたちを振り返ってみよう。
XL600R PHARAOH
1985年に登場したXL600Rファラオ。新設計の空冷4ストローク OHC 4バルブ単気筒 591ccエンジンは、デュアルキャブレターの採用などで44psを発揮。28ℓの容量を誇る燃料タンクも相まって、ライダーの冒険心をかき立てた。チューブレスのアルミスポークホイールや、エアサスペンションなど意欲的な装備を採用していた。
XL600V TRANSALP
パリ・ダカマシン、NXR750のイメージを市販モデルへと取り込んだ初めてのモデルであるXL600V トランザルプ。
600ccのVツインエンジンを搭載した本モデル。その登場は1987年のことで、タンク一体型のフルカウルをまとったデュアルパーパスモデルというイメージを、翌年に登場するアフリカツインへ引き継いでいくこととなる。
XL400V TRANSALP
XL600V トランザルプの国内向けスケールダウンモデルとして、1991年に登場したXL400V トランザルプ。当時の国内の免許事情を考慮して、中型二輪免許で乗ることができるように398ccの水冷4ストローク Vツインエンジンを搭載している。
400ccクラスながら、本格的なアドベンチャー気分が味わえる貴重なモデルであった。写真は初代のモデルとなるが、94年にはカウルデザインの変更などのマイナーチェンジを受けている。
NX650 DOMINATOR
NX650ドミネーターは1988年~2000年まで欧州市場に向けてリリースされていたデュアルパーパスモデルである。空冷4ストローク OHC 644ccエンジンを搭載したオフロードモデルゆずりの車体構成。エンジンオイルをフレームの中に貯蔵しドライサンプ式とすることで、コンパクトな車体を実現している。
12年に渡り販売が続けられていたことからもわかるように、海外では根強い”ドミネーター”ファンがいるのだとか。