アフリカツインのエンジンとフレームにロケットカウルを組み合わせたHAWK 11は、実を言うと『これまでのHonda』とはちょっと違うアプローチで生まれたってことをご存じでしょうか?
はじめに『エンジン』ありき
『アフリカツイン(CRF1100L Africa Twin)のエンジンでワインディングを楽しめるバイクを作ったら面白いんじゃないか?』
HAWK 11というバイクが生まれることになったキッカケは、そんな『思いつき』が原点だったといいます。そして、それを思いついた人は、そのバイクにロケットカウルを装着させたいとイメージしていたそうです。
けれど今の時代、バイクは『ひとつのモデルを同仕様のまま世界中で売る』のがスタンダード。特徴的ではあるものの、万人ウケする訳ではないロケットカウル装着の大型ロードスポーツを作るなんていうのは、グローバル化が進む開発環境の中では『ま、そんなの無理だよね』で終わるはずの話でした。
だけど、その話は現実となり、HAWK 11はまさかの日本専用モデルとして『あとは発売日を待つばかり』という段階にまで至ってます。
なぜ、この時代に国内専用モデルで、しかも個性派のスタイルを持ったバイクが生まれ出ることができたのか? そこには開発のリーダー(LPL/Large Project Leader)を務めた人物の熱い想いが潜んでいたんです。