【GSX-R750 30年間の軌跡】1992年 GSX-R750

1985年に初登場して以来、油冷エンジンをトレードマークとしてきたGSX-R750 が1992年にフルモデルチェンジ。5角断面構造のフレームチューブや異形スイングアームの採用による車体の剛性アップ、ミッションの強化、カウル形状の変更など改良点は多岐にわたるが、一番の目玉はエンジンの水冷化だ。

新設計の水冷エンジンは、油冷エンジン時代のシステムを受け継いだ構造が特徴。冷却水によるクーリング作用だけでなく、ピストン裏にエンジンオイルを吹き付けエンジンを冷却する油冷エンジンに採用されていたシステムも継続して採用しているのだ。

また、ボア×ストロークの70×48.7(㎜)という設定は従来のエンジンと同様の設定としつつも、シリンダーヘッド・ピストン・クランクシャフトなどすべてを一新。その結果、エンジン幅は50㎜以上コンパクト化されている。その他、カウル形状もリニューアルされ、より空気抵抗を減少させたデザインに。フレームを覆うように付けられたボディサイドカバーは、1992年モデルから新採用された装備だ。

大規模なアップデートを受けた1992年 SGX-R750であったが、水冷化にともない初期型から20㎏以上も増加した車両重量や、他社モデルと比べて旧式のフレーム形状などもあってレース成績を残すことはできず、1995年まで1992年モデルが継続販売されていくこととなる。

 

 

1992年 GSX-R750のカタログの表紙

 

SPECIFICATIONS

車名(通称名) GSX-R750(1992年)
全長×全幅×全高 2,070×730×1,135(mm)
軸間距離 1,440mm
最低地上高 130mm
シート高 780mm
車両重量 208kg(乾燥重量)
燃料消費率 WMTCモード値 -km/ℓ
定地燃費値 37km/ℓ
エンジン種類 水冷4ストローク DOHC 4バルブ並列4気筒
総排気量 749cm3
内径×行程/圧縮比 70.0×48.7(mm)/11.8
最高出力 56.6kW(77PS)/9,500rpm
最大トルク 65.7N・m(6.8kgf・m)/7,000rpm
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
燃料タンク容量 20ℓ
エンジンオイル容量 3.9ℓ
潤滑方式 ウェットサンプ
燃料供給方式 キャブレター
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスタ
クラッチ形式 湿式多板
トランスミッション形式 常時噛合式6段
ギヤ・レシオ 1速 2.866
2速 2.058
3速 1.650
4速 1.428
5速 1.260
6速 1.120
一次減速比/二次減速比 1.744/2.800
キャスター/トレール 25°30’/98㎜
タイヤサイズ 120/70 ZR17 58H
170/6 ZR17 72H
ブレーキ形式 Φ310㎜ダブルディスク&ニッシン製対向4ポットキャリパー
Φ240㎜シングルディスク&片押しキャリパー
懸架方式 倒立フロントフォーク
スイングアーム,シングルリヤショック
フレーム形式 アルミダブルクレードルフレーム
乗車定員(人) 2
メーカー希望小売価格 89万8,000円

※メーカー希望小売価格は当時価格です

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