2011年にGSX-R600がフルモデルチェンジを受けたため、同時にGSX-R750もフルモデルチェンジをはたす。2008年モデルの時点で、167kg(乾燥重量)のスペックを達成していたGSX-R750であるが、2011年モデルではそこからさらに8kgの軽量化に成功している。たとえば、カウル類で3,400g、フレーム&スイングアームで2,250g、フロントフォーク&フロントブレーキキャリパーで1,445gなど、ほぼすべてのパートにわたり手直しがされ、徹底的に軽量化が図られている。
その他の軽量化ポイントとして、新形状のヘッドライトは従来モデルよりも562g軽く、小径化されたリヤアクスルシャフトは従来モデルよりも240g軽く、エアクリーナーも形状の見直しで60gの軽量化を実現している。エキゾーストシステムも新設計され、パイプ厚の肉薄化や形状の小型化などにより、従来モデル比で1,100g軽く仕上がっている。
さらに、スイングアーム長はそのままにフレームやエンジンレイアウトの見直しにより、ホイールベースを15mm短縮し、コンパクトな車体を実現した。フロントブレーキシステムには、ラジアルマウントの対向4ポットという構成は同じながら、トキコ製の2ピースキャリパーに代えて、ブレンボ製のモノブロックキャリパーを採用。
また、2011年モデルのGSX-R750ではS-DMS(スズキ・ドライブ・モード・セレクター)のマップが2モード(Aモード・Bモード)に変更されており、扱いやすさが向上している。その後、2012年・2013年・2014年・2015年・2016年とカラー&グラフィックの変更がほどこされてきてはいるものの、5年以上にわたりモデルチェンジはなし。
大規模なアップデートを受けた2017年 GSX-R1000のプロトタイプが発表されたように、GSX-R750もそう遠くないうちに次世代モデルへと進化を遂げることを期待したい。
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | GSX-R750(2011年) | |
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全長×全幅×全高 | 2,030×710×1,135(mm) | |
軸間距離 | 1,390mm | |
最低地上高 | 130mm | |
シート高 | 810mm | |
車両重量 | 190kg | |
エンジン種類 | 水冷4ストローク DOHC4バルブ 並列4気筒 | |
総排気量 | 750cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 70.0×48.7(mm)/12.5 | |
最高出力 | EU仕様:110.3kW(149PS)/13,200rpm | |
US仕様:109.6kW(149ps)/12,200rpm | ||
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
燃料タンク容量 | 17ℓ | |
エンジンオイル容量 | 2.9ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.785 |
2速 | 2.052 | |
3速 | 1.714 | |
4速 | 1.500 | |
5速 | 1.347 | |
6速 | 1.208 | |
一次減速比/二次減速比 | 1.761/2.647 | |
キャスター/トレール | 23°45’/97mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70-17 |
後 | 180/55-17 | |
ブレーキ形式 | 前 | Φ310mmダブルディスク&ラジアルマウント 対向4ピストンキャリパー |
後 | Φ220mmシングルディスク&片押し1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ41㎜ ショーワ製倒立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルリヤショック | |
フレーム形式 | アルミツインスパーフレーム | |
乗車定員(人) | 2 | |
メーカー希望小売価格 |
EU仕様:137万5,500円 US仕様:127万500円 |
※メーカー希望小売価格は当時価格