1985年に初登場した初代GSX−R750は、1985年3月〜12月で5,684台を販売し、その年の国内二輪車 750ccクラスでトップの販売台数を記録した。それは、ル・マン24時間耐久レースや全日本ロードレース選手権などで勝利したというレースでの活躍による影響が大きい。そのレース仕様車の技術をフィードバックし販売されたのが、1986年 GSX-R750Rだ。
まず目につくのはヨシムラカラーの車体色だろう。ゼッケン1が誇らしげにレイアウトされたカラーリングは、まさにレーシングマシンそのものといった感じ。下のヨシムラ製レーサーと見比べてみると、その完成度の高さがわかるのではないだろうか。
レーシーなルックスに違わず、電気制御式のアンチノーズダイブシステムを採用したフロントフォークや、ガス室別体式リヤショック、乾式クラッチ、ステアリングダンパー、専用設計のシングルシート、市販車初となるイエローバルブのヘッドライトなどを装備した本格的な仕上がり。
メーカー希望小売価格は105万円という国産市販車としては初の100万円超えのマシンであったGSX-R750R。販売台数は500台限定だ。
別カラーのGSX-R750Rも
1985年の東京モーターショーに参考出品されていたGSX-R750Rの別カラー。海外ではコチラのカラーリングのGSX-R750Rが、GSX-R750R Limited Editionとして販売されていたようだ。
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | GSX-R750R(1986年) | |
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型式 | GR71G | |
全長×全幅×全高 | 2,120×745×1,215(mm) | |
軸間距離 | 1,455mm | |
最低地上高 | 120mm | |
シート高 | 770mm | |
車両重量 | 181kg(乾燥重量) | |
エンジン種類 | 油冷4ストローク DOHC 4バルブ 並列4気筒 | |
総排気量 | 749cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 70.0×48.7(mm)/11.0 | |
最高出力 | 56.6kW(77PS)/9,500rpm | |
最大トルク | 62.7N・m(6.4kgf・m)/8,000rpm | |
燃料タンク容量 | 19ℓ | |
エンジンオイル容量 | 4.8ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | キャブレター | |
始動方式 | セルフ式 | |
クラッチ形式 | 乾式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.769 |
2速 | 2.062 | |
3速 | 1.647 | |
4速 | 1.400 | |
5速 | 1.227 | |
6速 | 1.095 | |
一次減速比/二次減速比 | 1.744/3.000 | |
キャスター/トレール | 26°00’/107mm | |
タイヤサイズ | 前 | 110/80-18 |
後 | 150/70-18 | |
ブレーキ形式 | 前 | φ310mmダブルディスク&対向4ポットキャリパー |
後 | シングルディスク&片押し1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | 正立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルリヤショック | |
フレーム形式 | アルミダブルクレードルフレーム | |
乗車定員(人) | 1 | |
メーカー希望小売価格 | 105万円 |
※メーカー希望小売価格は販売価格です