400ccモデルとしては初となるクロスオーバーコンセプトを体現した400X。400Xが登場するまで、オンロードモデルとオフロードモデルをミックスしたようなクロスオーバーモデルはVFR1200XやVFR800X、NC750Xといった大型モデルのみのラインナップであった。
400Xが販売を開始したのは2013年のこと。CBR400R・CB400Fと共通のプラットフォームを採用するモデルとして登場した。そのため、水冷4ストローク DOHC 4バルブ並列2気筒 399ccエンジンや、インナーチューブ径Φ41mmの正立フロントフォークを採用した足まわりなど、基本的なシャシー構成はCBR400R・CB400Fと共通だ。
また、2015年10月に開催された東京モーターショーでは、スタイリッシュなデザインへと生まれ変わった2016年モデルの400Xが世界初披露された。そこで、新型の登場前に2013年に登場した現行モデルの400Xを振り返ってみたい。
CBR400R・CB400Fと基本的なシャシー構成が同じバイクだとは思えないほど、ガラッと違った印象を受ける400X。CBR400R・CB400Fの2台は15ℓ容量のガソリンタンクを採用しているが、400xのみ2ℓ増量の17ℓタンクを採用。当然、デザインも専用のモノとなり、フロントカウルとタンクをつなぐような形状のシュラウドも相まって、アドベンチャーテイストあふれるタンク形状となっているのだ。
フロントカウルはCB400Fと同様のV字型ヘッドライトユニットに、高さ調整式のスクリーンとアドベンチャーモデルのマストアイテム(?)であるクチバシが追加されている。また、シート形状もCBR400R・CB400Fがセパレートタイプを採用するのに対し、400Xは一体型のダブルシートを採用。
シート高はCBR400R・CB400Fよりも10mm高い、795mmの設定。これは、シートの快適性を向上させるために厚みが増したことによるモノ。足つき性の悪化を最小限に抑えるべく、海外向けモデルのCB500Xではフロントフォークのストローク量が20mm多く取られているところを、400XではCBR400R・CB400Fと同様の120mmに設定。そのうえで、リヤホイールのトラベル量を10mm少なくし、シート高の増加を抑えているのだ。
ハンドルバーはCB400Fよりも高めに設定され、リラックスしたライディングポジションを取ることができる。
COLOR VARIATION
海外仕様のCB500Xにはこんなカラーも
海外向けに発売されているCB500Xでは、2015年にカラーチェンジを実施。レッド・ホワイト・ブラックという基本的なカラーラインナップはそのままに、新グラフィックを採用していた。
足つき性はどうなの?
シートの厚みが増したことにより、CBR400R・CB400Fよりもシート高は10mm高い795mmに。10mmシートが高くなっているとはいえ、車体のスリムさなどに違いはないので、一般的な体格の成人男性(モデルは身長172cm・体重68kg)であれば問題はないハズだ。
開発時に描かれたスケッチたち
豊富なオプションパーツがアドベンチャー気分を盛り上げる
画像のように、アドベンチャー気分を盛り上げてくれる豊富なオプションパーツが用意されている点にも注目したい。ハイスクリーンやナックルガード、LEDフォグランプ、フロントサイドパイプ、LEDフォグランプなどの装備は400Xの専用パーツ。それ以外のトップボックス、サイドパニア、パニア用のマウント、ナビなどは共通パーツとなるので、CBR400R・CB400Fでも装着が可能だ。
それぞれのオプションパーツの詳細はホンダの公式サイトにて確認してほしい。
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | 400X | |
---|---|---|
型式 | EBL-NC47 | |
全長×全幅×全高 | 2,085×830×1,235(mm) | |
軸間距離 | 1,410mm | |
最低地上高 | 145mm | |
シート高 | 795mm | |
車両重量 | 192kg(194kg) | |
燃料消費率 | WMTCモード値 28.3km/ℓ | |
定地燃費値 39.7km/ℓ | ||
エンジン種類 | 水冷4ストローク DOHC 4バルブ並列2気筒 | |
総排気量 | 399cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 67×56.6(mm)/11 | |
最高出力 | 34kW(46PS)/9,500rpm | |
最大トルク | 37N・m(3.8kgf・m)/7,500rpm | |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
燃料タンク容量 | 17ℓ | |
エンジンオイル容量 | 3.2ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 3.285 |
2速 | 2.105 | |
3速 | 1.600 | |
4速 | 1.300 | |
5速 | 1.150 | |
6速 | 1.043 | |
一次減速比/二次減速比 | 2.029/3.000 | |
キャスター/トレール | 25° 30′/102mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C (58W) |
後 | 160/60ZR17M/C (69W) | |
ブレーキ形式 | 前 | Φ320mmシングルディスク&2ピストンキャリパー |
後 | Φ240mmシングルディスク&1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ41mm 正立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルリヤショック | |
フレーム形式 | ダイヤモンドフレーム | |
乗車定員(人) | 2 | |
メーカー希望小売価格 | 69万8,760円 |
※ABS仕様は5万760円高
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