MT-25の車体をベースに、ボアを8mm拡大した(ボア×ストローク:68 ×44.1mm)320ccの並列2気筒エンジンを搭載するMT-03。
YZF-R3と同様に外見からはその変更点がわかりづらいのだけれど、シッカリと手が加えられている。
MT-25に比べて71cc排気量がアップした320ccの並列2気筒エンジンは、最高出力&最大トルクともに向上。数値上では最高出力で6psほどの差であるが、実際に乗ってみると数値以上に大きな違いを感じる。
たとえば、MT-25であればギヤを一段下げたくなるような坂道であっても、MT-03であれば同じギヤを使ったまま上り続けることができたり、減速後の再加速時にもシフトダウンをせずに済んだりするのだ。
そうした71cc分の余裕は、街乗りやツーリングといった日常的なシーンで必ず活きてくるに違いない。
ただ、その余裕を得るためには“車検”が付いてくるので、必然的にMT-25よりも維持費が高くなってしまうのだけれど…。
また、YZF-R3と同様に、ギヤ比のハイギヤード化や、IRC製のSレンジ(180km/hまで対応)のタイヤからミシュラン製のHレンジ(210km/hまで対応)のタイヤへの変更、ヒールガードに穴あけ加工がほどこされていない点が、MT-25との違いとなる。
販売価格はMT-25比で3万2,400円高の55万6,200円だ。
COLOR VARIATION
足つき性はどうなの?
MT-25からタイヤ以外にシャシー関係の変更はなく、シート高も780mmをキープ。
そのため、一般的な体格の成人男性(モデルは身長172cm・体重68kg)であれば足つきに不安を感じることはないだろう。
元祖 MT-03といえば、このバイク
実は今回紹介するMT-03以前にも、過去に同名のバイクが販売されていたのだ。
上の画像の元祖MT-03は、660ccの水冷4ストローク 単気筒エンジンを搭載していた。ちなみに、このエンジンはビッグオフロードモデル・XT660Rに搭載されていたモノが流用されている。
2006年から2013年まで海外で生産され、そのまま海外向けに販売され、国内市場には導入されずじまいであった。
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | MT-03 | |
---|---|---|
型式 | EBL-RH07J | |
全長×全幅×全高 | 2,090×745×1,035(mm) | |
軸間距離 | 1,380 mm | |
最低地上高 | 160mm | |
シート高 | 780mm | |
車両重量 | 165kg | |
燃料消費率 | WMTCモード値 24.4km/ℓ | |
定地燃費値 34.6km/ℓ | ||
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列2気筒 | |
総排気量 | 320cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 68×44.1(mm)/11.2 | |
最高出力 | 31kW(42ps)/10,750rpm | |
最大トルク | 30N・m(3.0kgf・m)/9,000rpm | |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
燃料タンク容量 | 14ℓ | |
エンジンオイル容量 | 2.4ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.500 |
2速 | 1.823 | |
3速 | 1.347 | |
4速 | 1.086 | |
5速 | 0.920 | |
6速 | 0.800 | |
一次減速比/二次減速比 | 3.043/3.071 | |
キャスター/トレール | 25°00′/95mm | |
タイヤサイズ | 前 | 110/70-17M/C(54H) |
後 | 140/70-17M/C(66H) | |
ブレーキ形式 | 前 | シングルディスク&片押し2ピストンキャリパー |
後 | シングルディスク&片押し1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ41mm正立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルリヤショック | |
フレーム形式 | ダイヤモンドフレーム | |
乗車定員(人) | 2 | |
メーカー希望小売価格 | 55万6,200円 |
ヤマハ発動機お客さま相談室
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