2015年2月10日より国内での販売が開始されたMT-09トレーサー ABS。MT-09をベースとする共通プラットフォーム展開モデルとして登場したMT-09トレーサーABSだが、エンジン・フレームなどの基本シャシーはMT-09と同様としつつも、デザイン面や性能面において大きく手が加えられている。 846ccの並列3気筒エンジンは味付けを変更。MT-09では、高回転域でのスポーティさが意図的に強調されるような味付けであったのだが、MT-09トレーサー ABSでは低回転域から高回転域までフラットで扱いやすい出力特性に変更された。また、トラクションコントロールシステムも追加装備されることで、大パワーを安心して扱えるようになっている。
アドベンチャースタイルを実現すべく、高さ調整可能なスクリーンを装備したフロントカウルはレイヤー構造&LEDヘッドライトを採用することで、スポーティな印象に仕上がっている。Lo(シート高:845mm)・Hi(シート高:860mm)の2ポジションを選択可能な新デザインのセパレートシートや、大型のグラブバー、ハンドルガード、MT-09比で4ℓ増量の18ℓ容量の燃料タンクを採用し、アドベンチャー感を演出。さらに、アルミ製のワイドなバーハンドル(MT-09比で135mm幅広)は、前後に10mmポジションを調整可能だ。 これら新装備の採用にともない、車両重量はMT-09比で19kg増の210kgとなっており、それに合わせて前後サスペンションはバネレートの見直しも含めてリセッティングを行なっている。 その他にも、四角を基調とした新デザインのメーターやLEDヘッドライト、センタースタンド、12V DCアウトレットといった専用装備が豊富に取り入れられている。販売価格はMT-09比で14万7,960円高の104万7,600円だ。
足つき性はどうなの?
シート高はMT-09比で30mmアップの845mm(Loポジション)に設定されている。MT-09トレーサーのシート高は、Loポジションの845mmと、Hiポジションの860mmの2段階の位置から選択できる。Loポジションであれば、一般的な体格の成人男性(モデルは身長172cm・体重68kg)だと、画像のように両足のカカトが浮く程度の足つき性だ。大型のアドベンチャー系モデルとしては、車両重量も軽めなので、足つきに不安は感じにくいのではないだろうか。
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | MT-09 TRACER ABS | |
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型式 | EBL-RN36J | |
全長×全幅×全高 | 2,160×950×1,345(mm) | |
軸間距離 | 1,440mm | |
最低地上高 | 135mm | |
シート高 | 845mm | |
車両重量 | 210kg | |
燃料消費率 | WMTCモード値 19.3km/ℓ | |
定地燃費値 27km/ℓ | ||
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列3気筒 | |
総排気量 | 846cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 78×59(mm)/11.5 | |
最高出力 | 81kW(110ps)/9,000rpm | |
最大トルク | 88N・m(9kgf・m)/8,500rpm | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
燃料タンク容量 | 18ℓ | |
エンジンオイル容量 | 3.4ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.666 |
2速 | 2.000 | |
3速 | 1.619 | |
4速 | 1.381 | |
5速 | 1.190 | |
6速 | 1.037 | |
一次減速比/二次減速比 | 1.680/2.812 | |
キャスター/トレール | 24°00’/100 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C(58W) |
後 | 180/55ZR17M/C(73W) | |
ブレーキ形式 | 前 | Φ298mmダブルディスク&ラジアルマウント対向4ポットキャリパー |
後 | シングルディスク&片押し1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ41mm 倒立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルショック | |
フレーム形式 | ダイヤモンド | |
乗車定員(人) | 2 | |
メーカー希望小売価格 | 104万7,600円 |
ヤマハ発動機お客さま相談室
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