2024年11月にイタリアで開催されたモーターサイクルショー『EICMA(エイクマ:通称ミラノショー)』で姿を現したスポーツスクーターのTMAX560と上級バージョンのテックマックスは、大幅な変更を受け、気になるライダーも多いだろう。
フロントマスクのデザインが一新されるとともに、ポジションライトが『T』を表現した特徴的なラインになった。TFTメーターのデザインを変更し、二輪ナビアプリ『Garmin Motorize™️』が表示できるようになった。外観の変更や利便性の向上だけが変更点でなく、よりスポーティな走りを楽しめるよう、さまざまな手が加わっている。
すぐれた環境性能を追い求めながらECUを更新し、走行モードの違いを従来型より鮮明化。またシームレスな発進加速特性をブラッシュアップするため、クラッチセッティングを見直した。2024年モデルのウェイトが12個だったのに対し、2025年モデルでは10個に変更するとともにクラッチスプリングも最適化。加えて排気をスムーズにするため、排気ポートとエキゾーストパイプの接合部に、YZF-R1やYZF-R6で実績のあるTIG溶接にしているのも特徴。さらにブレーキには新たに制御システム『BC(ブレーキコントロール)』を導入。これは前輪速度・後輪速度・6軸IMUからの各情報を集約して演算。ABS作動時の前輪・後輪のブレーキ圧力に反映し、バンク角に応じてブレーキ制御を行なうもの。コーナリングをよりスムーズに楽しむことに結びつく。これらによってよりスポーティな走りに磨きがかかった。
なお上級グレードのテックマックスはクルーズコントロールシステム・電動調整式スクリーン・シートヒーター・調整機能付きリヤサスペンション・ハンドルスイッチバックライト・ワンプッシュスタートは継続装備で、新たにヘアライン仕上げの切削ホイールやタイヤ空気圧監視システム、温まりやすくなったグリップウォーマーが採用された。
TMAX560はマットブラック2の1色、テックマックスはマットダークレディッシュグレーパールとブルーイッシュグレーカクテル2の2色展開。価格はTMAX560が145万2,000円、テックマックスが164万4,500円で、発売は2月28日からだ。
TMAX560 / TECH MAX
TMAX560 / TECH MAX主要諸元
※〈〉はTECH MAX
- モデル名
- TMX560 / TECH MAX
- 型式
- 8BL-SJ21J
- 全長×全幅×全高
- 2,195×780×1,415(㎜)
- 軸間距離
- 1,575㎜
- シート高
- 800㎜
- 車両重量
- 219㎏〈221㎏〉
- 燃費消費率*1(WMTCモード値[クラス]*2)
- 21.3㎞/L[クラス3・サブクラス3-2]1名乗車時
- 原動機種類
- 水冷4ストロークDOHC4バルブ
- 気筒数配列
- 並列2気筒
- 総排気量
- 561㎤
- 最高出力
- 35kW(48ps)/7,000rpm
- 最大トルク
- 55N・m(5.6㎏f・m)/5,250rpm
- 変速機形式
- Vベルト式無段変速(オートマチック)
- 燃料供給装置形式
- フューエルインジェクションシステム
- 燃料タンク容量
- 13L
- タイヤサイズ(フロント・リヤ)
- F=120/70R15 M/C 56H・R=160/60R15 M/C 67H
- 乗車定員
- 2名
※1 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります ※2 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
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