2011年11月に発表されたカワサキのアドベンチャーモデルのフラッグシップとなるヴェルシス1000。何といっても、その最大の特徴は本格的なZ1000譲りのエンジンを搭載している点。本格的なアドベンチャーデザインに、並列4気筒エンジンを組み合わせた異色のパッケージングが魅力だ。 2014年にはモデルチェンジを受け、よりオンロード性能を強化した2代目へと進化している。 エンジンは、ストリートファイターモデルであるZ1000に搭載されているモノをベースとした水冷 4ストローク DOHC 4バルブ並列4気筒エンジンを採用。カムリフトやバルブの変更、低圧縮化(11.8→10.3)などの変更によって低中回転寄りの特性が与えられたエンジンは、最高出力で86.8kW(118PS)/9,000rpm、最大トルクで102N・m(10.4kgf・m)/7,700rpmを発揮。トラクションコントロールシステム(3段階)とモードセレクト機能(フルパワー・ローパワー)などの電子制御システムも取り入れている。
新設計のアルミツインチューブフレームに、前後17インチホイールを組み合わせたシャシー。フロントはKYB製のインナーチューブ径Φ43mm 倒立フロントフォーク(ストローク量:150mm)にΦ310mmダブルディスク&トキコ製対向4ポットキャリパーの組み合わせ。リヤはスイングアーム上部にリンクを設けたホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション(ストローク量:150mm)に、Φ250mmシングルディスク&片押し1ポットキャリパーを組み合わせている。タイヤはオフロードでの走行も想定してか、ピレリのスコーピオントレイルを標準装備する。 縦目2灯のヘッドライトが特徴的なエクステリアデザイン。スクリーンは工具不要で無段階調整(上下に30mm)が可能だ。シートは厚みを持たせた形状とすることで、1,000km以上の走行も視野に入れている。そのうえで、タンデムシートはメインシートよりもさらにシート厚を確保することで快適性を追求している。 リヤフレームはスチールパイプ製とすることで、220kgの積載量にも耐える剛性を確保。燃料タンクも21ℓの容量を確保しており、荷物を満載にした長距離ツーリングを想定したパッケージングとなっている。
COLOR VARIATION
2012年
2013年
2014年
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | VERSYS1000(2012年) | |
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全長×全幅×全高 | 2,235×900×1,405-1,430(mm) | |
軸間距離 | 1,520mm | |
最低地上高 | 155mm | |
シート高 | 845mm | |
車両重量 | 239kg | |
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC 4バルブ 並列4気筒 | |
総排気量 | 1,043cm3 | |
内径×行程/圧縮比 | 77×56(mm)/10.3 | |
最高出力 | 86.8kW(118PS)/9,000rpm | |
最大トルク | 102N・m(10.4kgf・m)/7,700rpm | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
燃料タンク容量 | 21ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | デジタル | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
ギヤ・レシオ | 1速 | 2.692 |
2速 | 1.950 | |
3速 | 1.529 | |
4速 | 1.304 | |
5速 | 1.136 | |
6速 | 0.958 | |
一次減速比/二次減速比 | 1,627/2.867 | |
キャスター/トレール | 27°/107mm | |
タイヤサイズ | 前 | 120-70-17(58W) |
後 | 180/55-17(73W) | |
ブレーキ形式 | 前 | Φ300mmダブルディスク&対向4ポットキャリパー |
後 | Φ250mmシングルディスク&片押し1ポットキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ43mm 倒立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルショック | |
フレーム形式 | アルミツインチューブ | |
乗車定員(人) | 2 |
※スペックは欧州・オーストラリア・東南アジア仕様
ブライト
078-326-6515