東京モーターショー2017にコンセプトモデルとして出品され、既存のホンダのネイキッドモデルとは一線を画すそのスタイリングが大いに注目を集めていたネオスポーツカフェコンセプト。
その正体は事前に予想していた通り新型のCB1000Rだった。この新型CB1000Rと同時に発表されたCB300R(国内ではCB250R)、CB125Rはいずれも日本でも販売される予定だという。
といっても、CB1000Rというのはもともと、国内では販売されていなかった海外向けモデル。日本のライダーにとってはなじみの薄いモデルなので、その概要を簡単に紹介しよう。
もともとCBR1000RR譲りの並列4気筒エンジンを、片持ちスイングアームなどを採用したシャシーに搭載する個性的なストリートファイターという位置付けだったCB1000R。
そうしたスポーティな走りをより進化させるとともに、そこへネオレトロスポーツというデザインエッセンスが加えられたのが、今回発表された新型CB1000Rなのだ。
従来モデル比で16%のパワーアップを実現したという水冷4ストローク 並列4気筒エンジンは、最高出力107kW/10,500rpm、最大トルク104N・m/8,250rpmを発揮。アシスト&スリッパークラッチに、3パターンのライディンモードセレクト機能などを備えている。
それと同時にシャシーには新設計のスチール製モノバックボーンフレームや、ショーワ製の前後アジャスタブルショック、ラジアルマウントの対向4ポットキャリパー、190/55-17サイズのリヤタイヤなどを採用し、スポーティな走りを追求。
車両重量も従来モデル比で12kg軽量化されることで、パワーウエイトレシオは20%も向上。
新型CB1000Rではスポーティな走りはもちろんだが、デザイン面も見逃せない。
金属パーツを多用した高い質感が特徴のそのデザインは、コンセプトモデルであるネオスポーツカフェコンセプトと見比べても遜色のないハイクオリティな仕上がり。
ラジエターシュラウドやサイドカバー、アッパーブラケット、サイレンサーなどから、金属の質感をアピール。ヘッドライトはケースのリム部分に金属調の塗装を採用するこだわり具合だ。
また、リヤフェンダーはホンダ車としては初となるスイングアームマウントとすることで、テールまわりのスッキリとした印象に貢献している。
なお、同時にコンセプトを同じくするCB300RとCB125Rも発表された。コチラの2台も注目のニューモデルだ。
CB300R
CB1000RとCB125Rと同じネオスポーツカフェデザインが与えられたCB300R。インナーチューブ径φ41mmの倒立フロントフォークに、ラジアルマウントの対向4ポットキャリパー、アルミテーパーハンドルバーを採用し、スポーティな走りを追求している。286ccの水冷4ストローク 単気筒エンジンは、最高出力23.1kW/8,500rpm、最大トルク27.5N・m/7,500rpmを発揮。スチール製のダイヤモンドフレームにフロント110/70-17、リヤ150/60-17のラジアルタイヤを採用したシャシーは、車両重量143kgという軽量な仕上がり。
CB125R
CB125Rにも、CB1000RとCB300R同様のネオスポーツカフェデザインが与えられている。一目でわかるクラスオーバーの質感の高さが特徴で、CB300R同様にインナーチューブ径φ41mmの倒立フロントフォークとラジアルマウントの対向4ポットキャリパー、アルミテーパーハンドルバー、フルLEDの灯火類などを標準装備している。
エンジンは水冷4ストローク OHC 2バルブ 単気筒124.7ccエンジンを搭載。最高出力は9.8kW/10,000rpm、最大トルクは10N・m/10,000rpmを発揮する。ミッションは6速リターン式を採用している。
フロントに110/70-17、リヤに150/60-17のラジアルタイヤを採用したシャシーはシート高816mm、車両重量126kgとコンパクトなパッケージングに仕上げられている。