ウォーキングモードに関して
左スイッチボックスに備えられた+-ボタンを操作するだけで前後進ができ、取りまわしがラクに行えるウォーキングモード(微速前後進機能)を新搭載する点も新型ゴールドウイングでは見逃せないポイント。
従来モデルではモーター式の電動後進機能を備えていたが、その際にはモーターでバック、ニュートラルに入れ、ローで前進というモーターとエンジンの動力を切り替えながら前後進をする必要があった。
しかし、今回新採用されたウォーキングモードでは2つのクラッチを備えるというDCTの特性を活かし、片側のクラッチで前進を、もう一方のクラッチで後進を行なうことでギヤの切り替え不要で前後進ができるようになっている。
なお、6速ミッションモデルは従来通りのモーター式の後進機構を採用する。
その他にもさまざまな進化を遂げた
ゴールドウイングのアイデンティティともいえる、水冷4ストローク 水平対向6気筒 1,800ccエンジンは、排気量こそそのままだがボア×ストロークの設定を変え、2バルブから4バルブ化するなど、すべてを新設計。
軽量&コンパクト化を実現しつつ、低回転域でのトルクとクルーズ性能、加速感などすべてがクオリティアップしている。
さらに、燃費性能は従来モデル比で20%ほど向上していて、車体のコンパクト化のためにタンク容量を減らして(25ℓから21ℓに)いるものの、航続距離はしっかりとキープ。
また、トランク容量も吟味しなおし、2人分の3泊4日分の荷物を収納可能な容量(110ℓ)に設定することで全長も55mm短くなっている。
フレームの剛性バランスの最適化やスイングアームの新設計などにより、これらのパートだけでも2kgの軽量化を実現するなど、軽量・コンパクトにこだわり扱いやすさを徹底的に追求して開発が行なわれたという。
こうした開発の経緯は下の開発者インタビューの動画を見てもらえば良く分かるハズ。実際に新型ゴールドウイングを作った人の声を聞いて、そこに込められた思いを感じてほしい。
新型Gold Wing/Tour 開発者インタビュー動画