イタリアンスクーターの代名詞ともいえるランブレッタが、イノチェンティ社とオーストリアの四輪バギーや二輪車などの生産を行なうKSRグループとの協力により復活。
その新生ランブレッタが4月1日より販売を開始する。
お洒落なイタリアンスクーターといえば、ベスパが頭に浮かぶ人も多いだろうが、ランブレッタはかつてベスパとライバル関係にあったほどの人気ブランド。
紆余曲折を経て、今回新たにランブレッタブランドが復活したわけだが、まず注目したいのはそのスタイリング。
面と線を巧みに組み合わせたそのスタイリングは、クラシカルながら洗練された印象も受ける上品なモノ。
ディスクブレーキを採用しつつも、ホイールはドラムブレーキ風のデザインとすることで、クラシカルな雰囲気を演出。
フロントフェンダーの形状も、ランブレッタならではのフロントカウルに固定されタイヤの動きに連動しないフィックスフェンダーと、タイヤに合わせて動くフレックスフェンダーの2タイプが用意されていて、好みのものを選ぶことができる。
薄めでフラットなシートやフロントまわりの造形などもランブレッタのデザインイメージを受け継ぐポイントだ。
デザインを担当したのはオーストリアのKISKAデザインという、KTMやハスクバーナ、Zeissの双眼鏡などのデザインを行なっている会社と聞けば、そのデザイン性の高さにも納得がゆく。
排気量は50cc・125cc・200ccの3種類をラインナップ。
スチール製のモノコックボディに、前後12インチホイールを組み合わせたシャシーは基本的に全排気量で共通で、シート高は770mm、タンク容量は約6ℓとなっている。
排気量ごとにブレーキのレベルを変更するなどして、エンジンパワーに合わせたマッチングが行なわれている。
2.6kW(3.5PS)/7,500rpmの最高出力を発揮する空冷4ストローク 49.5ccエンジンを搭載したV50 Special。
50ccモデルのみ燃料供給方式にキャブレターを採用するとともに、ブレーキサイズや形式が異なり、フロントにφ220mmシングルディスクブレーキ、リヤにφ110mmのドラムブレーキを採用している。販売価格は38万円。
7.5kW(10.1PS)/8,500rpmの最高出力を発揮する124.7ccの空冷4ストロークエンジンを搭載したV125 Special。コチラは200ccモデルと同様に燃料供給形式にはフューエルインジェクションを採用している。
ブレーキまわりなども基本的には200ccモデルと同様で、フロントにφ226mmのシングルディスクブレーキ、リヤにφ220mmのシングルディスクブレーキの組み合わせ。そこへ、前後連動ブレーキシステムが盛り込まれている。販売価格は40万円。
もっとも大排気量のモデルとなるV200 Specialでは、168.9ccの空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。8.9kW(12.1PS)/7,500rpmの最高出力を発揮する。ブレーキサイズは125ccモデルと同様だが、ボッシュ製のABSが標準装備となる。販売価格は45万円。
灯火類はオールLEDを採用。さらに、フルフェイスも収納可能なシート下トランクスペースやラゲッジフック、USBアウトレット、グローブボックスなど、スクーターらしく日常での使い勝手にもキチンと配慮されている。