1996年にアルミツインスパーフレームを新採用し、完全に生まれ変わったGSX-R750であったが、その4年後の2000年にさらなる進化を遂げた。エンジン・フレーム・車体デザインともに大幅な変更を受けた2000年 GSX-R750では、前年モデルよりも13kg軽量な166kgという乾燥重量を達成。これは初代GSX-R750の乾燥重量179kgを初めて下回る軽さであった。
基本的な構造は従来のエンジンを継承しつつも、アッパークランクケース&シリンダー一体型のクランクケースや、クランクシャフト・ミッションの3角形状のレイアウト、バルブの狭角化などの変更を実施。その結果、エンジン単体だけで従来モデルよりもマイナス5kgの軽量化を達成し、前後長で15mm短く、全幅も8mm短縮されている。その他にも、鍛造ピストンやダイレクトイグニッションコイルの新採用、ミッションのクロスレシオ化、クラッチの容量アップなど、さままざな変更が加えられている。
フューエルインジェクションシステムには電子制御式のスロットルバルブが追加装備され、ダブルスロットルバルブ構造とすることで低中速トルクやスロットルレスポンスが向上している。また、新設計のアルミツインスパーフレームは従来モデルよりも18%軽量に仕上げられ、スイングアームも剛性を高めつつ、8%の軽量化が図られている。
カウルデザインもリニューアルし、よりスリム&シャープな形状としている。テールランプ部にリフレクターを一体化させてまで、徹底的に軽量化を追求している点も見逃せない。
この2000年モデルの完成度の高さは折り紙付きで、翌年の2001年にはこのモデルをベースにGSX-R1000とGSX-R600が製作されていることからもそれがうかがい知れる。その後、2004年にチタンバルブやアルミ鍛造ピストンなどを採用し、エンジンの熟成が図られつつ、2005年まで継続販売されていくこととなる。
そして、2006年。GSX-R750に大きな転機が訪れることとなる。
COLOR VARIATION
SPECIFICATIONS
車名(通称名) | GSX-R750(2000年) | |
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全長×全幅×全高 | 2,040×717×1,134(mm) | |
軸間距離 | 1,400mm | |
シート高 | 830mm | |
車両重量 | 166kg(乾燥重量) | |
エンジン種類 | 水冷4ストローク DOHC 4バルブ 並列4気筒 | |
総排気量 | 999cm3 | |
内径×行程 | 72×46(mm) | |
最高出力 | 102.9kW(140PS)/11,000rpm | |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | |
燃料タンク容量 | 18ℓ | |
潤滑方式 | ウェットサンプ | |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション形式 | 常時噛合式6段 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70 ZR17 |
後 | 180/55 ZR17 | |
ブレーキ形式 | 前 | Φ320mmダブルディスク&対向4ポットキャリパー |
後 | シングルディスク&片押し1ピストンキャリパー | |
懸架方式 | 前 | インナーチューブ径Φ43㎜ 倒立フロントフォーク |
後 | スイングアーム,シングルリヤショック | |
フレーム形式 | アルミツインスパーフレーム | |
乗車定員(人) | 2 |