【カスタム実録】愛車のハンドルを交換して快適性をアップしてみた

ハンドルなんて気にしたことがないという人必見

TMAX530 ハンドル

 

ハンドル交換というカスタムは意外と敷居が低く、また乗り心地や快適性が大幅に変化するのはご存知だろうか。ノーマルというのは実際、なるべく多くのライダーに対応できるよう設定してあるがゆえに、誰しもがベストなライディングポジションで乗れているというわけではない。

 

もちろん好みなどもあると思うが、たとえば身長の低い人が高さの合っていないハンドルで走った場合、コーナリング時などでフロントに荷重をかけることが容易ではない。イコール、ベストな状態と比較すれば若干のハンデを持った状態ともいえるのではないだろうか。

 

そこで今回はハンドル交換のイロハをここでご紹介したいと思う。YAMAHA TMAX530のハンドル交換を実際に行ない、変えたことによって何が変わったか、交換に必要なモノや注意点、交換してから走った感想など、ぜひとも参考にしてもらいたい。

今のポジションに満足していないなら試してみる価値アリ

ハンドル交換をおススメする理由はじつにさまざまである。体格差や走行時の何とも言えない違和感などなど。鉄タイプのハンドルを装着したTMAX530では取り回しが重く、ハンドル操作時にダイレクトにフォークに力が伝わっていないような、倒し込み時にほんの少しタイムラグがあると感じていた。

 

これらの不満点を解決するのに、軽さ重視でしなやかさと剛性を持つアクティブのφ28.6アルミテーパーハンドルのロータイプをセレクト。スポーティーなライディングが期待でき、直感的かつフレキシブルな操作を好む人におススメのモデルだ。

 

ACTIVE φ28.6アルミテーパーハンドル
アクティブ φ28.6アルミテーパーハンドルのラインナップは3種類。上から順番にロータイプ(ワイド)、ロータイプ、スーパーロータイプ。今回交換したのは真ん中のロータイプだ

ACTIVE φ28.6 アルミテーパーハンドル 製品詳細ページ

ハンドル径の変更にあわせポストも交換

テーパーハンドルに交換するにあたり、径が変わるためハンドルポストの変更が必要。今回チョイスしたのはハンドルと同じくアクティブのφ28.6ハンドル対応ポスト 2穴タイプだ。

 

ACTIVE φ28.6ハンドル対応ポスト
ハンドル径の変更に対応するため用意したアクティブの φ28.6ハンドル対応ポスト

ACTIVE φ28.6ハンドル対応ポスト 製品詳細ページ

TMAX530のフロントカウルやハンドルに取り付けられているスイッチボックス、アクセル、グリップなどすべてを取り外し、まずは交換する新しいハンドルの取り付け位置や角度を決める。

 

ハンドルポストを交換している様子

 

じつはこの工程がかなり重要なポイントで、ハンドルまでの距離感で腕の曲がり方や巡航時のポジションなど快適度がかなり変化するのだ。しかし取り付けた後でも変更は簡単に行なえるので、まずは理想に近いポジションをなんとなくでも見つけてみよう。

 

ハンドル交換のおおまかな流れ

  1. ハンドルに取り付けられている装備を外す(スイッチボックス、アクセル、グリップなど)
  2. ハンドルポストのボルトを外す
  3. 元からついていた標準ハンドルを外す
  4. ハンドルポストを交換する(交換が必要な場合のみ)
  5. 新しいハンドルをハンドルポストに仮止めする
  6. ハンドルに装備を取り付ける(スイッチボックス、アクセル、グリップなど)
  7. ハンドルポストを多少力をいれればハンドルが動くくらいに緩める
  8. 乗車姿勢を取りながら自分に適していると思われる取付角度を見つける
  9. ハンドルポスト本締めする
  10. 実際に走行して乗り心地を確かめる
  11. 7〜10の手順を自分が満足するまで繰り返す

ハンドル交換で注意すべきポイント

ワイド化する場合はワイヤーの長さが足りるかチェックしよう
ハンドルの幅が長すぎてグリップが内側に来すぎてしまった失敗例
ワイドタイプにした場合、ワイヤー類の長さが足りずグリップがエンドまで行かなかった。その場合はロングケーブルに変える必要があるので、事前にワイヤーの長さのチェックが必要
ハンドルを左右にしっかり切れるかチェックしよう
ハンドルを交換後、ハンドルをいっぱいに切ってカウルに干渉していないか確認している様子
この状態はハンドルをフルで切った際にカウルに当たらないことを確認しているところだ。途中で止まるとハンドルロックができない恐れもあるぞ

上記の2つのポイントをしっかりチェックしないと、ハンドルを切った際にワイヤー類に負荷がかかり故障の原因になったり、そもそもハンドルがしっかり切れなくなってしまうこともありうる。また、ハンドルの取付角度が急すぎるとボディやカウルにレバーが干渉し、とても危険な状態に…。そうならないようムリのない角度に設定しよう。

好みの操作性とポジションを追求できるのがハンドルカスタム

ハンドル交換後の乗車ポジション

1枚目が交換前で2枚目が交換後の乗車ポジション。ほとんど変わっていないように見えるかもしれないが、その少しの変化で大きく乗り心地が変わるのがおもしろいところだ

見た目に関してはそこまでの大きな違いはないかもしれないが、ハンドル位置がノーマル時より低くなっている。そのため本来のスポーツタイプのように少々前傾姿勢になり、よりアグレッシブな操作が可能になった印象だ。ポスト位置が変わり作用点が近くなったため、取り回し時に力が入りやすくなったおかげで、重たく感じていた取り回しも軽くなったような体感。

 

高速巡航時なども多少前傾になったおかげでスクリーンの効果をより感じやすくなり、長距離を走る際の疲労感も軽減。またタイトなコーナリング時の倒し込みや、右左折などの旋回時の動きにタイムラグがなく力を抜いた操作がしやすく、ハンドルを変えただけとは思えない効果が得られたのではないだろうか。

 

まるで違うバイクに乗り換えた、とまでは言いすぎかもしれないがハンドルを変えただけでここまでの快適性を得ることができ、そのバイクと自分との相性をさらに引き合わせることができるのなら、一度試してみる価値はあるだろう。

 

ハンドルを交換したTMAX530

撮影協力

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