2021年鈴鹿8時間耐久レースは開催中止を決定。世界耐久選手権も日程を変更

鈴鹿8耐

 

8月19日、鈴鹿8時間耐久ロードレースの主催者であるモビリティランドとFIM EWCは2021年11月5日(金)~7日(日)に鈴鹿サーキットで開催予定だった『2021 FIM世界耐久選手権 “コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会』(以下、鈴鹿8耐)の開催中止を決定したと発表した。

 

モビリティランドからは以下の声明が発表されている。

 

「これまで開催に向けた準備を進めて参りましたが、国内チームと海外チームが混在しており、防疫のための活動単位(バブル)運用が困難であることや、現段階で海外関係者の日本入国が見込めない状況を受け、やむなく開催中止の決断をいたしました。

ファンの皆さまと同じく、非常に辛い決断でありますが、昨年来より続く新型コロナウイルス感染症による影響として、ファンの皆さまおよび関係者の皆さまにおかれましては、ご理解くださいますようお願いいたします」

 

中止の決定を受けてFIM EWCレーススケジュールの中でももっとも象徴的なレースである鈴鹿8耐は2022年7月に復活する。

 

鈴鹿8耐は世界耐久選手権の1戦として位置付けられているが、開催中止を受けてFIM世界耐久選手権のスケジュールも更新。第4戦としてチェコ共和国でモスト8時間レースが10月9日に開催されることになった。これは当初、2021年5月開催予定だったオッシャーズレーベン8時間耐久レースに替わるモノとされており、FIM ECWと世界ツーリングカーカップの2レース併催として自動車とバイクのダブルヘッダーで開催されるとのこと。

 

FIM EWC 2021 SEASON CALENDAR

 

この事態を受けての関係者のコメントは以下のとおり。

ホルヘ・ビガス(国際モーターサイクリズム連盟会長)

「残念ながら、私たちがもっとも恐れていたことが起こってしまいました。モビリティランドとユーロスポーツイベントは鈴鹿8耐の開催に尽力してきましたが、オリンピック開催後、日本では新型コロナ感染者数が急激に増加しているため、日本政府が鈴鹿8耐の開催を許可しないことを意味しています。FIMを代表して、私は未来へ希望のある言葉を述べたいと思います。なぜなら、この世界トップクラスのレースはこれまで以上に強力になって復活すると確信しているからです。その際には、私たちは、MFJ、モビリティランド、ユーロスポーツイベントと共に帰ってくるでしょう。

レース数を維持するために、私たちはプランBを実行し、10月9日にチェコのオートドロム・モストでレースを開催することを決定しました。2年前にスロバキアとマレーシアで行われたように、四輪と二輪レースの合同イベントとなる予定です。」

田中薫(モビリティランド株式会社代表取締役社長)

「2年ぶりに開催される予定だった “コカ・コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレースの準備を進めてきましたが、中止せざるを得ないという厳しい判断が下されました。鈴鹿8耐は、皆さまにとって非常に重要なレースイベントであるため、2年連続で中止せざるを得ないことは非常に残念な結果となりました。しかし、私たちは2022年の鈴鹿8耐に向けて準備を進め、ファンの皆さまをはじめとする関係者の皆さまにとって、これまで以上に魅力的なイベントになるよう努力してまいります。」

フランソワ・リベイロ(ユーロスポーツイベント責任者)

「鈴鹿8耐については、東京オリンピック後に日本の関係機関と最終的な会談を行なった結果、中止を余儀なくされました。11月上旬に鈴鹿でシーズンフィナーレを迎えたいと考えていた耐久チーム、ファン、スポンサー、放送局の皆さま、そしてモビリティランドの皆さまの気持ちを考えますと残念で仕方ありません。私たちは、ボルドール24時間レース後もヨーロッパに留まり、スーパーバイク世界選手権が開催されたばかりのモスト・サーキットで、10月9日に8時間レースを行います。ユーロスポーツイベントは、FIMと協力してレースの成功に向けて全力を尽くして参ります。」

 

モビリティランド「”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会」の開催中止について」(2021年8月19日)FIM EWC「2021年鈴鹿8時間耐久ロードレースの中止が決定 モスト8時間レースがFIM EWCスケジュールに追加」(2021年8月19日)

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