タイヤ交換とその後の慣らし運転って?
◇タイヤ交換のススメ
タイヤは走行距離が伸びるごとに摩耗していき、溝が減っていく。するとグリップ力が低下するだけでなく弾力性や排水性を損なうため制動距離が長くなってしまったり雨天時はスリップなど様々な危険が潜んでいる。
交換のタイミングの目安となるのはスリップサインで、これが出てきたときはほぼ確実にタイヤ交換が必須となる。
↓交換後
一番わかりやすい目安ともいえるスリップサイン。このサインが出たら交換のタイミングだが、改めて新しいタイヤを確認するとどれだけ溝があるかがわかる。排水性能が低下していたことを再認識すると怖さが出てきてしまう
タイヤが減ることによって怖いのはブレーキング能力とグリップ能力が低下すること。当たり前のことではあるが、弾力性や排水性能などが失われてしまうため減速するための力は弱まってしまうのだ
〇段減り
コーナリング時に一番体感できるが、交換後だとバイクが変わったのではと錯覚するくらい曲がりやすくなる。古いタイヤがついたままの中古車を購入すると、タイヤ交換によってバイクがより乗りやすくなる場合も
そして実はバイクの取り回しにも非常に影響する。段減りしていると動きが悪くなるため重く感じることがあり、駐輪場や小道での旋回時に切り返す回数が増えてくるデメリットもある
◇慣らしって?
新品のタイヤに交換したからといってすぐに安心してはならない。新品タイヤの表面にはワックスが塗ってあるのだ。これは製造段階において必要な工程なので仕方のないことなのだが、非常に滑りやすく店を出た直後に転倒するなんていうことも少なくない。
タイヤ交換後は『慣らし』をすることで安全に走る事が可能になる。皮むきともいわれており、タイヤの表面のワックスは道路を走る事で徐々に落としていく。
走り出しはとにかく直立を意識し、スピードもあまり出しすぎないことが大切。右左折時は車体をなるべくバンクさせずハンドルで曲がる。これで数㎞程走ればセンターのワックスは取れる。そして徐々にバンク角を増やしていき、タイヤのサイドを同じように慣らしていく。これらの動作はとにかく慎重に行なうことが重要。ただし雨の日は絶対に避けてほしい。ワックスは水をはじいてしまうので、洗い流すこともおススメ出来ないしドライの路面よりスリップするリスクが高いのだ。
Part.1から3まで分けてご紹介した内容は、特に知っていてほしいタイヤにまつわる話をピックアップしていった。タイヤの仕組みやドレッドパターン、タイヤの種類などを踏まえるともっと細かくより理解を深められるはず。今後何かの機会でより詳しく紹介できればと思うので、今回の記事を読んでわからなかった点や、もっと知りたいことなどご意見などあればぜひともお寄せいただきたい。
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