昨年ドゥカティから発売されたスクランブラー 1100シリーズ。今回はその中でもSportパッケージに乗って、市街地や峠道などいくつかのシチュエーションで走ってきた。
文/写真:ハシルクリエイション
どんな景色もどんな道もワクワクできるバイク
見ためや車格はスクランブラー・アイコンをしっかり継承しつつ、マットな外装にセンターストライプが大人っぽくて“カッコ可愛いな〜”っていうのが第一印象。次に走り出して一つめの交差点を曲がるころには、強烈なトルクと野生的なエキゾーストにビックリ。羊の皮をかぶった狼とはまさにこのこと! しかし、これがどうして非常に扱いやすく、全然危なっかしいという感じじゃないんだよね。“アクティブ” “ジャーニー” “シティ”の3種から選べるライディングモードやコーナリングABSにDTCなど、“全部乗せ”電子制御はやっぱり昨今のドゥカティらしく、所有感の高さにもつながるんじゃないかと思う。街中では上のギヤを使ってトルク任せにゆっくり走ることもできるし、追い越しや高速道路でもほしいときにほしいだけパワーの上乗せができる。
シリーズラインナップの中でもこのスポーツは前後のサスペンションがオーリンズ製、ブレーキはラジアルマウントのブレンボ製で、今回乗った試乗車はさらにマフラーもオプションパーツのテルミニョーニ製を装備。ラクにボッーと走るというよりは、攻め気で走ったときのフィーリングはばっちり仕上がっていて、けっこうタイトなワインディングを走っていてもコーナー進入時はクイックに、立ち上がりはスロットルをワンテンポ早く開け始めることができる。
信号待ちでは少し重いかな?と思った車重も走っていると気にならず、パタパタ倒し込んでいけた。モンスターやディアベルほどスポーティに振り切らずに、フレンドリーだけどちょっとヤンチャな一面もあって、これだけのオールマイティさがあれば週末は場所を選ばずもっと遠くへ、月がキレイな気持ちのいい夜はフラッと気軽に走りに行く気になれる。
機能だけじゃなく見ためのおしゃれさもかなり重要なポイントで、性能がよく軽くてもフルカウルスポーツで気軽に街乗りはちょっと…、と思う人が多いだろう。その点この車両はデザインもめちゃくちゃに丁度よく、ネオクラシックジャンルを牽引するスクランブラーシリーズのデザインを踏襲しつつ、ハンドルまわりや専用シートはオーソドックスながら細部の作り込みは流石イタリアンという感じ。ブラックアウトした車体はスクランブラー・アイコンほど可愛すぎず、かといってディアベルやモンスターほどマッチョじゃなくいかつすぎないので、どんなシーンやシチュエーションでも、街中から峠道まで絵になってくれることだろう。もちろんガレージに置いておいてもさまになること間違いなし。まさにバイクライフがさらに楽しく、そしてライフスタイルまでも大きく変えてくれる1台になりそうだ。
Position & Foothold
Specifications
- 全長×全幅×全高
- 2,190×920×1,290㎜
- 軸間距離
- 1,514㎜
- シート高
- 810㎜
- 車両重量
- 206㎏
- エンジン型式・排気量
- 空冷4ストロークデスモドロミック 2バルブ L型2気筒・1,079㎤
- 最高出力
- 63kW(86㎰)/7,500rpm
- 最大トルク
- 88N・m(9.0kgf・m)/4,750rpm
- 燃料タンク容量
- 15ℓ
- 燃費
- 20㎞/ℓ
- タイヤサイズ
- F:120/80-18・R:180/55-17
- 価格
- 184万3,000円(消費税8%)
CONTACT
- 問い合わせ先
- ドゥカティジャパン
- 電話番号
- 0120-030-292
- URL
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