バイク用語辞典

『バイクの乗り方』に関する用語

  • アンダーステア

    コーナリングで外側にふくらんでしまうこと。

  • ウイリー

    前輪を宙に浮かせたまま、後輪だけで走行すること。ハイパワーマシンや軽量なオフロードバイクはアクセルを開けただけでウイリー状態になってしまうこともある。

  • オーバーステア

    旋回中にステアリングが内側に切れ込むこと。

  • 押しがけ

    バッテリーが上がってしまったときなどに行なうエンジンの始動方法。メインスイッチをオンにし、ギヤを2速か3速に入れ、クラッチを切って押し出す。駆け足くらいの速さになったらクラッチをつないでアクセルを開ける。エンジンがかかったらしばらく空吹かしをして回転を安定させる。基本的に非常時用なので、その後の補充電やバッテリー交換を忘れずに。構造上、AT車では実施できない。また最近のフューエルインジェクション車両でも発電容量の兼ね合いで押しがけしにくいモデルも増えてきている。

  • オン/オフ

    アクセルを開けることがオン、閉じることがオフ。「アクセルオンに対して…」などというように使われる。オンロード、オフロードの略として使われることも。

  • カウンターステア

    逆ハンドル、逆ハンなどともいう。コーナリング中、アクセルオンで後輪が外側にすべり出してしまった際、バランスを取るため一時的にハンドルをコーナーの外側に向けること。

    ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年4月29日日曜日

  • シフトアップ/ダウン

    shift =変える。シフトアップ(ダウン)はギヤを入れ替えることを指す。シフトアップならば「1速→ 2速」のようにギヤを上げることを、シフトダウンならば「2速→ 1速」のようにギヤを下げることを意味する。シフトチェンジとも。

  • ジャックナイフ

    前輪に荷重をかけてブレーキングすることで後輪を浮かせるテクニック。

  • すり抜け

    渋滞中、クルマとクルマの間を通ること。

  • セルフステア

    人が乗っていないバイクを垂直にして後ろから押し、動き始めたら左右どちらかに傾ける。するとハンドルが勝手に切れ込んでいく。この状態をセルフステアという。これを活かすことによってバイクはラクに曲がることができる。

  • 立ちゴケ

    走行中ではなく、停車時やUターンなどの極低速時にバランスをくずして転倒すること。

  • タンデム

    2人乗りのこと。

  • 千鳥走行

    「ちどりそうこう」と読む。マスツーリングなど複数のバイクで走るときによく用いられる集団走行の方法。全体が2列縦隊となって、左右の列が車両1台分程度の間隔でずれた位置に交互に並んで走る。グループ全体の全長を短くできるうえに車両同士が適切な車間距離をたもて、かつお互いを視認しやすくなる。

  • 取りまわし

    駐輪時や狭いところを移動する際、エンジンを切った状態でバイクを押して歩くこと。それら押し歩き作業全般を“取りまわし”という。バイク雑誌などで“取りまわし性”と称してバイクを評価するポイントの一つにすることがあり、たとえば、軽くて細身の車両であれば「取りまわし性(あるいは単に“取りまわし”)がよい」などと表現する。

  • ならし運転

    新車や分解整備をした車両は、部品と部品のなじみをよくする目的で「ならし運転」を行なう必要があると言われてきたが、現在は品質の向上などにより旧来の方法や条件とは変わってきている。ホンダはエンジンや駆動系保護のため、50㏄スクーターは新車から100㎞まで、50㏄以上は500㎞まで急発進や急加速を避けて控えめな運転を推奨するものの、ならし運転を行なう必要はないとしている(参考ページ)。カワサキは2018年10月30日、ならし運転の新条件をウェブサイトで告知してして、旧来は1,600㎞まで2段階の回転数制限を設けていたが、現在は1,000㎞までを3段階、しかも一時的なら制限回転数を超えても問題ないとしている(参考ページ)。ヤマハとスズキはならし運転の方法を車両ごとの取り扱い説明書に記載していて、その方法に従うこととされている。これは排気量などの条件で方法が異なるそうだ。スズキはタイヤについても触れていて、新品タイヤなので急加減速、旋回時の傾きにも注意を喚起している。いずれにしても指定された走行距離に達したらエンジンオイル&オイルフィルター交換などを行なって、新品の部品同士による摺動や組み立て工程で発生したゴミ、汚れを排出し、通常運転に移行しよう。

  • ニーグリップ

    両ヒザでタンクをはさみ込み、主に下半身で車体を操る基本的なライディングテクニック。ニーグリップをしないと上体に負荷がかかり、加減速や旋回時にバランスをくずしたり疲労の原因にもつながる。また、両腕に必要以上の負担がかかる怖れもある。

  • にぎりゴケ

    パニックブレーキでフロントタイヤをロックさせてしまい倒れてしまうこと。危険なので急ブレーキはさけよう。

  • パッシング

    ヘッドライトのロービームとハイビームを交互に点灯させること。追い越しの際に前方の車に注意をうながしたり、道をゆずるときに使われるなど、いろいろな合図として認知されている。パッシングスイッチが付いていないモデルもある。

  • ハングオフ

    リーンインよりもさらに体を内側に入れ、お尻がシートから内側へ半分ぐらいズレているようなコーナリングフォーム。ロードレースでよく見られる。タイヤのグリップ力を高め、高いコーナリング速度を得られる。ハングオンともいう。

  • バンク角

    コーナリング中に車体の中心線が地面に対してどれだけ寝ているかを表す角度。

  • 半クラッチ

    クラッチがつながりかけたままの状態のこと。発進時などに使う。エンジンパワーが足りず回転が上がらないときは半クラッチを使うことで補うこともできる。ただし回転数を上げて長時間行なうとクラッチの摩耗を早めるので注意。

  • ヒザ擦り

    ハングオフのフォームで旋回中、ヒザが地面に接地すること。

    ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2017年5月25日(木)

  • 引っぱる

    低速ギヤのまま高回転域までアクセルを開け続け、各ギヤの限界まで加速性能を引き出そうとすること。

  • プリロード

    サスペンションの調整機構で、スプリングの縮め具合を事前に(プリ)、負荷をかけ(ロード)て反力を調整しておくことなのでプリロードと呼ばれる。タンデムや荷物の積載などで前後輪へ荷重バランスがくずれて、フロントタイヤの接地感の低下など操安性の不安が出たときに、このプリロードを調整するとバランスがとれることがある。

  • フルステア

    ハンドルを左右どちらかに限界まで切ること。小さくUターンしたいときなどに使う。

    ヤタガイ ヒロアキさんの投稿 2018年1月31日(水)

  • フルスロットル

    アクセルを全開にすること。

  • ライテク

    ライディングテクニック、つまり運転技術の略。停止、加速、コーナリングなど運転に必要な要素のすべてを含む。

  • ライドバイワイヤ

    電子制御スロットル。インジェクションやキャブレターのバタフライバルブの操作をアクセルワイヤーで行なうのではなく、電気信号で操作する方式。現代のトラコンはこの仕組みの採用が大前提となる。出力モード切り換えもこの仕組みを利用して設定することが多い。

  • ライポジ

    ライディングポジションの略。「ライポジがちょっとキツイかも」「長距離ツーリングでも疲れにくいライポジ」などと使用される。クルーザーモデルやスーパースポーツオフロード車など、モデルごとに最適と思われるライポジは千差万別だが、いずれも体に負担がなく、動く際の自由度が高い姿勢であるほど高く評価される。

  • リーンウィズ/イン/アウト

    コーナリング中のライダーの姿勢を表す。車体の中心線とライダーの体が直線上にある状態をリーンウィズ、中心線よりも内側にある状態をリーンイン、外側にある状態をリーンアウトという。