バイク用語辞典

『は』から始まる用語

  • パーキングエリア(PA)

    地図上では「PA」と略記される。高速道路や自動車専用道路などに約15kmごとに設置されている休憩施設。駐車場やトイレ、飲食店、売店などが設けられている。一般的にはサービスエリアよりも規模が小さい。

  • パーキングブレーキ

    クルマでいうところのサイドブレーキ。

  • バースト

    タイヤが破裂してしまうこと。発生する代表例は高速連続走行時で、タイヤの空気圧不足が主な原因。タイヤへの負荷が大きくなる高速連続走行時、タイヤ空気圧が低いと“たわみ”が大きくなる(=スタンディングウェーブ現象)。たわみが連続するとタイヤは異常発熱し、最終的には破裂してしまう。

  • バーチカルツイン

    シリンダーが地面に対し垂直に配置されている並列2気筒エンジンのこと。W800などに採用されている。

  • パーツクリーナー

    ブレーキまわりなど、主に金属パーツを洗浄・脱脂するときに使うクリーナー。多くがスプレー式。一般的な洗剤では落ちにくい油汚れなどに効果的だが、塗装やプラスチック、ゴム類を使ったパーツには悪影響をおよぼすこともあるので注意。

  • パーツリスト

    1台のバイクに使われている純正部品を記載した本のこと。自分でメンテナンスしたい人はサービスマニュアルとあわせて用意しておきたい。欲しいパーツリストのメーカーを取り扱うバイクショップや用品店で購入できる。

  • バイアスタイヤ

    カーカス繊維(主にナイロン製)の織り目を斜めに組み合わせたタイヤのこと。もともとタイヤはバイアスしかなかったが、金属製のベルトを構造材として組み込んだ高性能なラジアルタイヤが開発され、現在、スポーツバイクのタイヤはラジアルが主流になっている。バイアスタイヤの特徴はラジアルより柔らかいため乗り心地がよく、比較的安価なこと。

  • ハイオク(ガソリン)

    オクタン価(ノッキング現象の起こりにくさを示す数値)が高く(ハイ)成分調整されたガソリンのこと。ノッキングを起こしやすい圧縮比の高い高性能エンジン用のガソリン。

  • 排気量

    エンジンが一度に吸い込める混合気の体積のこと。単位として用いられるccとはCubic Centimeterの略で㎤と同じ。

  • バイザー

    直訳するとvisor=かぶとや帽子などのひさし。バイク用語としては、メーターまわりに設置してある小型のスクリーンを指すことが多い。また、ジェットやオフロードヘルメットなどに装着する(されている)、帽子のつばのようなカタチをしているパーツのこともバイザーと呼ぶ。

  • ハイサイド

    コーナリングで後輪がスリップした際にアクセルを戻すなど、何らかの要因でタイヤのグリップ力が急激に回復し、突然バイクが激しい挙動を起こす現象。転倒につながる危険な状態。

  • ハザードランプ

    渋滞を後続車に知らせたり、駐停車時に追突を防ぐため注意をうながすなど、緊急を知らせる際に左右のウインカーを同時に点滅させるサイン。純正採用されていない車種もある。

  • バタフライバルブ

    アクセルの開け閉めによって動かされるパーツで、エンジンへ送る混合気の量をコントロールしている。アクセルを開けばバルブが開き混合気の流入量が増えてエンジン回転数が上昇。逆に閉じれば混合気の供給が減ってエンジン回転数は下がる。スロットルバルブともいう。

  • 8耐

    鈴鹿8時間耐久ロードレースの略。1978年に初開催され、1980年から世界耐久選手権の1戦として位置付けられており、8時間での周回数を競う。毎年、三重県の鈴鹿サーキットで行なわれ、近年は7月下旬に開催される。日本最大のロードレースでもある。

  • パッキング

    packing=荷造りのこと。ツーリングなどでバッグに荷物を詰め込むことをいう。

  • バックファイア

    エンジン内の爆発が、点火時期の狂いなどの原因で吸気側(エアクリーナーなど)へ逆流すること。対して、エンジンで完全燃焼しなかった混合気がそのまま排気され、マフラーの中で爆発するのはアフターファイアという。

  • バックレスト

    シシーバー」の欄へ。

  • パッシング

    ヘッドライトのロービームとハイビームを交互に点灯させること。追い越しの際に前方の車に注意をうながしたり、道をゆずるときに使われるなど、いろいろな合図として認知されている。パッシングスイッチが付いていないモデルもある。

  • パッセンジャーシート

    2人乗り用の後部座席。タンデムシート。

  • バッテリー

    ライトやセルスターターなど、バイクで使用する電気を貯めてある部品。簡単にいえば電池。そのまま使っていたら電気がなくなってしまうので、オルタネータで発電した電気をつねに補充している。バッテリー自体がないモデルもある。

  • バッテリーあがり

    なんらかの原因でバッテリーの電圧がセルモーターを満足に回せないくらい低下(放電)してしまった状態。

  • パドック

    ピットの裏側。レースに参加する選手やチームの関係者が機材やテントを持ち込んで、レースの準備や休憩を行なう場所。ピット同様、関係者しか立ち入ることはできないが、レース開催時に有料で開放される場合もある。

  • パニアケース

    リヤシートの左右に付いているハードケース。標準装備している車両もある。

  • バネ下重量

    サスペンションより下のパーツの総重量。具体的にはタイヤ、ホイール、ブレーキまわりなどをすべて含む重量。ハンドリングに影響するので軽量であるほうが望ましいとされている。

  • ハブ

    ホイールの中央にある、軸受けに連結し、軸受けとともに中を車軸(アクスルシャフト)が貫くところ。

  • パラ(レル)ツイン

    並列2気筒エンジンのことで、シリンダーが平行に並んでいるタイプ。バーチカルツインとの違いは、車体に対してシリンダーが垂直方向に直立しているのか、そうでないかの違いだけ。

  • 馬力

    エンジンの出力性能を表す言葉。トルクと混同しやすいが、トルクは軸が回る力、馬力はトルクが成しとげる仕事量(仕事率)となる。kW(㎰)で表記され、スペック上では最高出力として表される。

  • 馬力規制

    バイクの重大事故が多発した80年代から2007年6月30日まで存在した、車両メーカーの国産車に対する自主規制。250cc以下は45ps(92年以降は40ps)、750cc以下は77ps(同72ps)など車両メーカー側が規制を設けていたが、大型二輪免許取得の簡便化や海外メーカーの日本進出などを受け、現在は撤廃ずみ。

  • バルブ

    シリンダーへの吸気や排気を出し入れするために開閉・往復運動する弁のこと。バルブの数によってエンジンの性格が変わる。なお、ヘッドライトなどの電球も“バルブ”と呼ばれるので混同しないよう注意しよう。

  • パワーウエイトレシオ

    車重÷出力で求められる数値で、1馬力あたりどれだけの重さを負担しているかを表す。この数値が小さいほど軽量、ハイパワーなハイパフォーマンスマシンということになる。

  • パワーバンド

    搭載されているエンジンがもっとも効率よく働く回転域のこと。「パワーバンドが広い(狭い)」というように、エンジン特性を説明する際に使うことが多い用語だ。

  • ハングオフ

    リーンインよりもさらに体を内側に入れ、お尻がシートから内側へ半分ぐらいズレているようなコーナリングフォーム。ロードレースでよく見られる。タイヤのグリップ力を高め、高いコーナリング速度を得られる。ハングオンともいう。

  • バンク角

    コーナリング中に車体の中心線が地面に対してどれだけ寝ているかを表す角度。

  • 半クラッチ

    クラッチがつながりかけたままの状態のこと。発進時などに使う。エンジンパワーが足りず回転が上がらないときは半クラッチを使うことで補うこともできる。ただし回転数を上げて長時間行なうとクラッチの摩耗を早めるので注意。

  • ハンドルロック

    その名のとおりハンドルをロックすることで、盗難抑止のために考えられたモノ。フレームのヘッドパイプ近くにカギ穴が設置されていることもあるが、イグニッションスイッチで操作することが多い。

  • 半ヘル

    頭の半分上部だけを保護するヘルメットのこと。顔に風を受けて開放的だが、その反面、頭の下半分は覆われていないので安全性は低い。法律上、125㏄以下用しか販売されていない。