混合気(ガソリンと空気が混じったもの)をどのくらい圧縮するのかを表す。同じ排気量なら圧縮率が高いほど爆発力は大きくなるが、あまり圧縮しすぎてもうまく爆発しなくなってしまう。圧縮比が10:1なら、混合気を10分の1に圧縮することである。
型式
バイク業界的には「かたしき」と読む。量産ラインでモデルを識別する記号名。同一モデルでも年式によって型式が異なる場合もある。
乾燥重量
車両単体の重量で、燃料やオイル、冷却水などを加算しない状態。最近は車両重量を表示するのが主流。
最高出力/最大トルク/rpm
エンジンが発揮する出力・トルクの最大値。この数字が大きいほどパワーのあるマシンということになる。rpmは1分間あたりのエンジン回転数のことで、カタログなどに「最高出力■kW(●ps)/10,000rpm」と表記されていれば、毎分1万回転時に■kW(●ps)の最高出力を発揮することを示している。これは単に最高出力や最大トルクの最高値を表すだけではなく、どの回転数で最大数値を発揮するのかで、エンジンの特性や方向性がわかることも。かつては最高出力をps(フランス馬力)、最大トルクをkgf・m(重量キログラムメートル)で表示していたが、1999年の新計量法に基づいて国際単位系が使用されることになり、最高出力はkW(キロワット)、最大トルクはN・m(ニュートンメートル)が使われるようになった。ただし現在でも併記する形が普及している。
軸間距離(ホイールベース)
前輪と後輪の中心(軸:アクスルシャフト)を結んだ距離のこと。「ホイールベース」の欄へ。
車両型式
車両メーカーが市販車を販売するにあたり、国に申請し認可を受けた際に与えられるコードネームのこと。車両を省略して型式と呼ばれることも多い。
車両重量
車両単体の重さに加え、燃料が満タンで、オイルや冷却水など走り出すのに必要な液体が入っている状態の重量のこと。装備重量ともいう。
タイヤサイズ
190/50ZR17というサイズ表を例に挙げて解説する。190はタイヤ幅、50は扁平率、ZRはZが速度レンジ、Rがラジアルタイヤを指し、17はホイールサイズ。バイアスタイヤの場合はZRの部分が速度レンジ表記だけとなる。交換時には、基本的にこの表記がすべて同じものを選ぶこと。
トルク
クランク軸を中心に1m先に付けたおもりを何㎏まで動かせるかということ。実際には、エンジンの力強さを表す言葉として「厚みのあるトルクが…」とか「トルクフルなエンジン性能」などと表現される。また、ネジを締め付ける力にもトルクという言葉が使われ、ネジの太さや材質によって規定値が異なる。エンジンオーバーホールなどの重整備には締め付けトルクを測定することができるトルクレンチが必要不可欠。
年式
型式が設定された年のこと。数年に一度モデルチェンジを行なって各部の進化や法規制に対応させるケースが多いので、同じ型式でも年式によって機能・性能が異なることもある。
燃費
排気量
エンジンが一度に吸い込める混合気の体積のこと。単位として用いられるccとはCubic Centimeterの略で㎤と同じ。
バネ下重量
サスペンションより下のパーツの総重量。具体的にはタイヤ、ホイール、ブレーキまわりなどをすべて含む重量。ハンドリングに影響するので軽量であるほうが望ましいとされている。
馬力
パワーウエイトレシオ
車重÷出力で求められる数値で、1馬力あたりどれだけの重さを負担しているかを表す。この数値が小さいほど軽量、ハイパワーなハイパフォーマンスマシンということになる。
φ
直径を表す記号で“ファイ”と読む。フロントフォークのインナーチューブ外径やブレーキローターのサイズ表示でφ41㎜やφ320㎜というように使われる。
マイナーチェンジ
小改良を行ない、製品の性能、魅力をアップさせること。対して、設計からやり直すような大幅な改良を行なうことをフルモデルチェンジという。
モデルチェンジ
モデルの設計を変更・改良し、同名(型式は変更)のまま新製品としてラインナップ上に更新すること。全面的な改良であればフルモデルチェンジと呼ばれる。